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ネヘミヤ記
・ネヘミヤ記1章1節~11節
・ネヘミヤ記2章1節~20節
・ネヘミヤ記3章1節~14節
・ネヘミヤ記3章15節~32節
・ネヘミヤ記4章1節~23節

メッセージ

ネヘミヤ記4章1節~23節

1節:サンバラテは私たちが城壁を築き直していることを聞くと、怒り、非常に憤慨して、ユダヤ人たちを嘲った。

2節:彼はその同胞とサマリアの有力者たちの前で言った。「この哀れなユダヤ人たちは、いったい何をしているのか。あれを修復して、いけにえを献げようというのか。焼けてしまった石を瓦礫の山の中から拾って、生き返らせようというのか。」

・再建を妨害するホロン人サンバラテ。彼はサマリヤの総督(エジプトで発見されたパピルスに名がある)
・サマリヤは、様々な形で妨害を工作する。神殿の時は擦り寄り、断られるという一件がある。
・城壁再建が始まり、サマリヤ人や有力者(新共同:兵士)たちはイスラエルの民への嘲りを語る。
・「修復して神をたたえようというのか?そんなことできるわけがない!」→神を蔑ろにしていることば!

 

3節:彼のそばには、アンモン人トビヤがいて、彼も「彼らが築き直している城壁など、狐が一匹上っただけで、その石垣を崩してしまうだろう」と言った。

仲間のアンモン人トビヤも、再建を小馬鹿にして嘲る。
・「簡単に崩れてしまうに違いない!」。

神殿は出来ても、城壁再建がイスラエルの民に出来る訳がないと踏んでいる
エルサレム、そしてイスラエルの民は相当に恥を受けている状態であると推察できる

4節:「お聞きください、私たちの神よ。私たちは軽蔑されています。彼らの侮辱を彼ら自身の頭上に返し、彼らが捕囚の地でかすめ奪われるようにしてください。

5節:彼らの咎をおおい隠すことなく、彼らの罪を御前から消し去らないでください。彼らが、建て直している者たちを憤慨させたからです。」

・妨害者の情報が入って来る度に、ネヘミヤは、常に神への祈りを絶やさない。
  ①神に信頼する民を軽蔑する者→これは神を軽蔑し、侮辱する事に等しい。
  ②従って、私たちがかつて受けたバビロン捕囚と同様の裁きに値する状態と判断!
  ③この嘲りは、決して見逃されてはならない事です。
・ネヘミヤは、単に敵の滅びではなく、神を嘲る者への適正な裁きを神に委ねている事に注目!

 

6節:こうして私たちは城壁を築き直し、城壁はすべて、その半分の高さまでつなぎ合わされた。民に働く気があったからである。

・工事は順調に、急速に進み、短時間でおよそ半分の高さまで城壁が繋がった。
・6:15の52日間の完成から逆算すると、約4週間が過ぎたころと解説。(中川先生)
・その原動力は、民の働く気持ち・・ネヘミヤと神の民のアイデンティティ + ネヘミヤの計画と統率力。

常に城壁の全体が、毎日修復されて行く光景は、イスラエルの民の力を表している!

7節:サンバラテ、トビヤ、アラブ人、アンモン人、アシュドデ人たちは、エルサレムの城壁の修復がはかどり、割れ目もふさがり始めたことを聞いたとき、激しく怒り、

8節:皆でエルサレムに攻め入って混乱を起こそうと、陰謀を企てた。

・サンバラテ、トビヤ(北)、アラブ人(東)、アンモン人(南)、アシュドデ人たち

(西)。反ユダヤ主義者たち。➡四方が敵という状態にある!

・再建の急速な進展は、彼らを妨害の実力行使へと駆り立て、計画を始めた。(サタンは見えぬところで働く)
敵の目には、放っておけないと思えるような、再建の進捗状況!

9節:そこで私たちは、私たちの神に祈り、彼らに備えて昼も夜も見張りを置いた。

10節:ユダの人々は言った。「荷を担ぐ者の力は弱り、瓦礫は山をなしている。城壁を築き直すことなど、私たちにできはしない。」

・ネヘミヤ、そして民は神に祈り、昼夜を問わず見張りを置いた。(再建作業に負担が増す)
・ユダの人々にとっては、負担ばかりが増すばかりで、再建は無理とまで思っている状況。見る者の立場により、光景は違って映る

はじめは勢いがあり、物事に取り組むも、肉体的にピークが来ると、初めの達成意欲は萎えてしまい、何事もネガティブな発想になってしまうことはありませんか?そんな時に、更にネガティブになるような情報が入って来るものです。

11節:私たちの敵は言った。「彼らが気づかないうちに、見つけないうちに、彼らの真ん中に入り込み、彼らを殺して、その工事をやめさせよう。」

12節:そのため、彼らの近くに住んでいたユダヤ人たちはやって来て、四方八方から十回も私たちに言った。「私たちのところに戻って来てください。」

・敵はそんな弱気のイスラエルの民を揺さぶるかのように、内部攪乱情報をぶちまける。(常套手段)
・「内部にスパイを侵入させ、人々を殺し、再建計画をぶち壊す!」
・新約時代・・使徒20:29~30・・内部に入り込む異端による情報操作・・破壊工作。
・エルサレムの周囲に住む、城壁再建に従事する者の家族を、大いに混乱させた。
・「早く戻って来て!」と執拗に求める背後に、敵の情報操作の激しさが見える。

マタイ14:25~33 ペテロの湖上の歩みの失敗
イエス様は、「何故、疑ったのか?」と、諫めるように質問される。

はじめは良かったのに!
既に私たちは神の子であることを疑ってはいけない!ただしい方向を見上げ、どんな時も、私たちを良き方向へと導かれる主に信頼した歩みを目指しましょう!

13節:そこで私は、民をその家族ごとに、城壁のうしろの低い場所の空地に、剣や槍や弓を持たせて配置した。

14節:私は彼らの様子を見て立ち上がり、有力者たちや代表者たち、およびその他の人たちに言った。「彼らを恐れてはならない。大いなる恐るべき主を覚え、自分たちの兄弟、息子、娘、妻、また家のために戦いなさい。

・英語訳を参考に、ネヘミヤの対策を考察。
・すぐに対策を打つネヘミヤ・・家族を置いて働く人々を、一時的に配置換えする!
  ①城壁の低い所、高い所、開かれた場所・・全体の東側、中枢部近辺を警備し、強固   にする。
  ②置いてきた周囲の家族の元に派遣し、家族を守らせる警護団を配備した。
  ③代表者・有力者に、敵を恐れず、神を恐れ、家族を守るために戦闘態勢を取れ!と   命じた。

ネヘミヤはこれをすぐに実行した。敵は、その用意周到さと本気度にたじろいだと思われる。

 

15節:私たちの敵が、自分たちの企みが私たちに悟られたこと、神がそれを打ち壊されたことを聞いたとき、私たちはみな城壁に戻り、それぞれ自分の工事に当たった。

・敵は自らの思いが先読みされ、情報攪乱の失敗を自覚。
・これは、神が打ち砕いてくださったことと、皆が口にしている。
・皆、城壁の担当箇所に戻り、工事を再開した。

事前準備が行き届き、その迅速な対応力が敵を意気消沈させた!

16節:その日以来、私の配下の若い者の半分は工事を続け、もう半分は、槍、盾、弓、よろいで身を固めていた。隊長たちがユダの全家を守った。

17節:城壁を築く者たち、荷を担いで運ぶ者たちは、片手で仕事をし、片手に投げ槍を握っていた。

18節:築く者はそれぞれ剣を腰にして築き、角笛を吹き鳴らす者は私のそばにいた。

・その日から、工事スタイルが変化。(隙のない態勢)
  ①若者の半分は再建工事。
  ②若者の半分は武装し、戦いの専門家(隊長)が、ユダ・・つまり周囲の住民たちを巡回警護。
  ③荷の運搬係は、いつもや槍を携行し、臨戦態勢。
  ④建築係は腰に剣を帯びて、臨戦態勢。
  ⑤ネヘミヤのそばには角笛を鳴らす者(連絡、指示)が帯同していた。


19節:私は有力者たち、代表者たち、およびそのほかの人々に言った。「この工事は大きく、また範囲は広い。私たちは城壁の上で互いに遠く離れ離れになっている。

20節:どこででも、角笛が鳴るのを聞いたら、私たちのところに集まって来なさい。私たちの神が私たちのために戦ってくださるのだ。」

・連絡網を充実させると共に、角笛(祭司)の働きは、神との一体感、神の民の自覚を持たせる。
・指揮系統に抜かりが無い事を、周囲の敵に示すことになる。(勿論、周辺のイスラエル人へも)
・常にネヘミヤのとる行動は、神との一体感・霊的成長であり、民が体力的に厳しい時こそ価値が出る。

 

21節:こうして私たちはこの工事を進めたが、その半分の者は、夜明けから星が現れるまで槍を手にしていた。

22節:そのときまた、私は民に言った。「それぞれ自分の配下の若い者と一緒に、エルサレムの内側で夜を明かすようにしなさい。そうすれば、夜には見張りがいて、昼には働くことができる。」

・工事の半分の者たちは、朝から夜まで周辺警護に出ていた。
  →敵への警戒と共に、家族の心配を払拭し、且つ共有意識を保つ狙い。
・ネヘミヤは彼らに、夜は守られている城壁内で休むことを提案した。夜の城壁の警備は別。
・リーダーが導き、皆が協力し合い、労力を惜しまず、目標に向かって益々邁進した。

23節:私も、私の親類の者も、私の配下の若い者たちも、私を守る見張りの人々も、私たちの中のだれも服を脱がず、水場でもそれぞれ投げ槍を持っていた。

・城壁は52日で再建(6:15)されたとされているが、短期間とは言え、その集中度は半端ない!
・再建も後半になれば敵の攻撃にも備えなければならず、人手は減るし、体力は限界に近い。
・しかし、彼らはひるむことがない。その理由は、民に神の民としての自覚が芽生えてきたから。

 

ネヘミヤと民の一体感

常に予想される問題点を想定して、その対策を準備していたネヘミヤ
・四方の敵をよく分析し、どのような手段で攻撃してくるかを想定していたネヘミヤ。(用意周到)
・そうでなければ、短時間に再建工事が成し遂げられることは難しい。
・しかし、ネヘミヤは、すべては神の最終的な導きと認識し、おごることがない。(4:15)
・自らも働き、戦う民と同様のポジションにあり、結果、自然にリーダーと民との一体感が生まれる。


次第に成長して行く神の民(アイデンティティの確立
・はじめは意気揚々と歩み始めるも、何か問題が起こるとつい、世の中を見てしまう民。
・しかし、民はネヘミヤを見て、神に信頼し、それが確信に繋がり、どんどん神の民へと変わって行く。
・周辺を敵に囲まれながらも、次第に神への信仰心と知恵が増し加わり、霊的な成長が見て取れる。
ネヘミヤの導きの根底には、神と民との正しい関係構築があった
全ての基本は心の状態、すなわち信仰心であり、私たちも同様である。

ネヘミヤ記3章15節~32節

15節:泉の門はミツパ地区の長、コル・ホゼの子シャルンが修復した。彼はそれを建て直し、屋根を付け、扉、錠、かんぬきを取り付けた。また、王の園のシェラフの池の城壁を、ダビデの町から下って来る階段のところまで修復した。

16節:その向こうでは、ベテ・ツル地区の半区の長、アズブクの子ネヘミヤが、ダビデの墓地のそばまでと、人工貯水池までと、勇士たちの家のところまでを修復した。

17節:その向こうでは、バニの子レフムなどレビ人たちが修復を行った。その傍らでは、ケイラ地区の半区の長、ハシャブヤが自分の地区のために修復を行った。

図上の城壁再建のプロセスはあくまでも推定です。

 

泉の門シロアムの池の傍
・ミツパの地区長コル・ホゼの子シャルン
・建て直し・・屋根の取り付けが記されている。
・シェラフの池→シロアムの池とされる。
・「その向こうでは」→すでに取り掛かっている様子。
・ベテ・ツル地区の半区長ネヘミヤ(アズブクの子)
・人口貯水池→王の池(シロアムの池)と推察。
・「勇士たちの家」→ダビデ時代の兵舎か。
・その先をバニの子レヘム・・レビ人たちが修復し、ケイラ地区の半区の長ハシャブヤのグ ループがその先を担当。

18節:その向こうでは、ケイラの残りの半区の長、ヘナダデの子バワイなど、彼らの同僚たちが修復を行った。

19節:その傍らでは、ミツパの長、ヨシュアの子エゼルが、城壁の曲がり角の隅にある武器倉に向かう上り坂のそばで、続きの部分を修復した。

20節:その向こうでは、ザカイの子バルクが続きの部分を、城壁の曲がり角から大祭司エルヤシブの家の門のところまで熱心に修復した。

21節:その向こうでは、ハ・コツの子ウリヤの子メレモテが続きの部分を、エルヤシブの家の門からエルヤシブの家の端まで、修復を行った。

22節:その向こうでは、低地の人々である祭司たちが修復を行った。

地図上の城壁再建のプロセスはあくまでも推定です。

 

・ケイラの半区長バワイ(ヘナダデの子)と同僚たち。
・バワイと共にミツパの長エゼル(ヨシュアの子)が、 
 武器庫のそばで、続きの部分を修復。

 

・バルク(ザカイの子)の修復。(熱心に)
  城壁の曲がり角~大祭司エルヤシブの家の門まで。
・ハ・コツの子のウリヤの子メレモテ
  魚の門付近の城壁(3:4)を修復し、更にエルヤシブの家の門から家の端まで担当。
・低地の人々の祭司たちが担当。(ダビデの旧都は低地にあった)

 

23節:その向こうでは、ベニヤミンとハシュブが自分たちの家のそばの部分を修復した。その向こうでは、アナネヤの子マアセヤの子アザルヤが自分の家の近くを修復した。

24節:その向こうでは、ヘナダデの子ビヌイが続きの部分を、アザルヤの家から城壁の曲がり角の隅まで修復した。

25節:ウザイの子パラルは、城壁の曲がり角の部分と、監視の庭のそばにあって上の王宮から突き出ているやぐらを修復した。その向こうでは、パルオシュの子ペダヤと、

26節:オフェルに住む宮のしもべたちが、東の方の水の門と突き出ているやぐらのそばの部分までを修復した。

 

・ベニヤミンとハシャブが自分たちの家のそばの城壁を修復。
・続いてアザルヤも自分の家のそばの城壁を修復。
  ※住居を中心とした修復は、場所が明確ではない。
  ※城壁の壁を利用した住居があったとのこと。

 

・ビヌイがアザルヤの家から城壁の曲がり角までを修復。
             ※3:18にヘナダデの子バワイあり(同一人物か)
・パラルは、城壁の角から突き出ているやぐらまでの城壁と、やぐら自体を修復。
・宮のしもべたちは、水の門から突き出たやぐらまでを修復。


27節:その向こうでは、テコア人が、突き出ている大きなやぐらのそばからオフェルの城壁までの続きの部分を修復した。

28節:馬の門から上の方は、祭司たちがそれぞれ自分の家のそばの部分を修復した。

29節:その向こうでは、イメルの子ツァドクが自分の家のそばの部分を修復した。その向こうでは、シェカンヤの子、東の門を守る者シェマヤが修復を行った。

30節:その向こうでは、シェレムヤの子ハナンヤと、ツァラフの六男ハヌンが、その続きの部分を修復した。その向こうでは、ベレクヤの子メシュラムが自分の部屋のそばの部分を修復した。

31節:その向こうでは、金細工人の一人マルキヤが、招集の門の向かい側にある、宮のしもべたちや商人たちの家のところまでと、角の二階の部屋のところまでを修復した。

32節:角の二階の部屋と羊の門の間は、金細工人と商人たちが修復した。

 

・テコア人は、突き出ているやぐらからオフェルの城壁の修復。
   ※3:5にテコア人。貴族は不参加。
・祭司たちは、馬の門からその先の自分の家のそばを修復。
・更にツァドクが自分の家のそばを修復した。
東の門は、その番人シェマヤが修復した。現在の黄金門。 

・ハナンヤ、ハヌンがその続きを、メシュラムが自分の部屋の
 城壁部分を修復した。

 

・角の二階の部屋と羊の門の間は、金細工人マルキヤと商人が修復。この地区は商人たち の居住区。
召集の門(ミフカド)→贖罪のささげ物を捧げる場所。

 

南東~北東にかけての再建について
・この地区は、城壁のそばの居住者たちの修復が多く、商人など、全員参加の再建事業の色彩が強い。
・この地区の工事については連続的、且つ一気に工事している。集中的な再建が思い浮かぶ。
・新共同訳では、修復→補強となっている。幾分ニュアンスが異なる。ネヘミヤは、短時間に実現できる最高効率の計画を示して、実行させたと考えられる。その優秀さと謙虚さが彼の人物像である。

 

特記事項
・今回取り上げた地図情報は、決して明確な物ではなく、様々な見解があることに留意の事。
・3章は、一連の工事について淡々と記されているが、ポイントは再建工事において発生する様々な問題に対して、ネヘミヤや民がどのように応答するかが重要である。

・城壁の損壊状況を考えるに、主要な門はかなり破壊され、城壁はある程度原形をとどめていて、地域ごとに損壊の差があったと思われる。バビロン攻撃の破壊と共に、ある程度再建しても、政治や周囲の妨害があり、門は焼かれるなどし、城壁の修復には手が回らなかったのではないかと想像する。
   

ネヘミヤ記3章1節~14節

1節:こうして大祭司エルヤシブは、その仲間の祭司たちと、羊の門の再建に取りかかった。彼らはそれを聖別して、扉を取り付けた。そしてメアのやぐらのところまで聖別し、ハナンエルのやぐらにまで及んだ。

2節:その傍らではエリコの人々が建て、その傍らではイムリの子ザクルが建てた。

羊の門~ハナンエルのやぐら

・大祭司エルヤシブ(大祭司ヨシュアの孫)
・リーダーが先陣を切って再建に着手!
・羊の門→生け贄の羊が運ばれる門。
・聖別→「神にささげる」の意。
・取り掛かったのは、大祭司の仲間、祭司
・エリコの人々・・・エリコはユダの北東部
・イムリの子ザクル・・イムリは第1次帰還民。
         ・・ザクルは詳細不明。

3節:魚の門はセナアの子らが建てた。彼らは梁を置き、扉、錠、かんぬきを取り付けた。

4節:彼らの傍らではハ・コツの子ウリヤの子であるメレモテが修復を行い、その傍らではメシェザブエルの子ベレクヤの子であるメシュラムが修復を行い、その傍らではバアナの子ツァドクが修復を行った。

5節:その傍らではテコア人たちが修復を行ったが、彼らの貴族たちはその上役に頭を下げることはなく、工事に協力しなかった。

魚の門(魚市場があり、魚を搬入)

・セナアの子らが中心。(第一次帰還民)
・『その傍ら』→その元で、その統率の元で。
・セナアの子らが門の建設。
・メレモテ、メシュラム、ツァドクが城壁の修復。
  メレモテ→祭司(エズ8:33)
  メシュラム→その娘がトビヤの息子と結婚。
  メシュラムは離縁した一族の一員(エズ10:29)
・テコア人の一般人は修復に参加。貴族は不参加。

6節:エシャナの門はパせアハの子エホヤダと、ベソデヤの子メシュラムが修復を行った。彼らは梁を置き、扉、錠、かんぬきを取り付けた。

7節:彼らの傍らでは、ギブオン人メラテヤ、メロノテ人ヤドン、それにユーフラテス川西方の総督の管轄に属する、ギブオンとミツパの人々が修復を行った。

8節:その傍らでは金細工人のハルハヤの子ウジエルが修復を行い、その傍らでは香料作りの一人ハナンヤが修復を行った。こうして、彼らはエルサレムを、幅広の城壁のところまで修復した。

9節:その傍らでは、エルサレム地区の半区の長、フルの子レファヤが修復を行った。

10節:その傍らではハルマフの子エダヤが自分の家のそばの部分を修復し、その傍らではハシャブネヤの子ハトシュが修復を行った。

エシャナの門(古い門)~広い城壁

・エホヤダ、メシュラムらが門を修復。
・パセアハは第一次帰還族。その他は不明。
・ギブオン人メラテヤ、メロノテ人ヤドンが  
  ギブオン、ミツパの町の人々と修復。
  共にエルサレムの北西の町。
  両町は、ユーフラテス川西方の管轄下。
・金細工人ウジエル。
・香料造りハナンヤ。
・エルサレム地区の半区の長レフィア。
・エダヤがハトシュと修復
      ➥祭司の一族・・? 家のそばを再建。

11節:その続きの部分は、ハリムの子マルキヤと、パハテ・モアブの子ハシュブが、炉のやぐらと一緒に修復した。

12節:その傍らでは、エルサレム地区の残りの半区の長、ハ・ロヘシュの子シャルムが、自分の娘たちと一緒に修復を行った。

広い城壁の先の城壁(炉のやぐらを含む)

・ハリムの子マルキヤ。離縁の者。祭司。
・パハテ・モアブの子ハシュブ。祭司。(エズ2:6)
・ハ・ロヘシュの子シャルムが娘たちと再建。
        エルサレムの残りの半区長

新共同訳の解説
ユダは、①エルサレム、②ベト・ケレム、③ミツパ、④ベト・ツル、⑤ケイラ、⑥エリコ、の6地区に分けられていた。更に、①、④、⑤は2つに分けられ、半区と呼ばれる

 

13節:谷の門はハヌンと、ザノアハの住民が修復を行った。彼らはそれを建て直し、扉、錠、かんぬきを取り付け、糞の門までの城壁千キュビトを修復した。

谷の門~糞の門

・ティオポエオンの谷を見下ろせる(新共同訳の解説)
・ハヌンとザノアハの住民は、谷の門の再建と
 糞の門までの城壁約440m(千キュビト)を修復。
・ハヌンは情報無し。
・ザノアハは、エルサレムの南西約40kmにある町。

 

14節:糞の門はベテ・ハ・ケレム地区の長、レカブの子マルキヤが修復した。彼らはそれを建て直し、扉、錠、かんぬきを取り付けた。

糞の門(汚物、ゴミの搬出)
・レカブの子マルキヤが修復。
・ベテ・ハ・ケレム地区の長

 

北~西~南のかけての再建について

・大祭司エルヤシブが皮切りとなって再建がはじめられた。
・更に『羊の門』からの開始は、いけにえの搬入口であり、優先事項が神、礼拝であることの表明
・城壁の方角にある地域の人々が、その方角の城壁を修復した。門は、主にその主導的立場の人が担当。城壁の修復に較べ、門の再建は技術的にも費用的にも負担が大きいからだろう。
・ユダ州とは管轄外の地域のユダヤ人も修復に参加した。再建に王の権威が働いていたことは否めない。
・エズラ帰還時の、雑婚解消を行った祭司たちも参加しているのは、意味深である。


特記事項
北~西~南の再建工事では、それぞれが羊の門の修復を見て、連携して修復したと思われる。これは、城壁や門の損壊状況の影響と考えられるが、詳細は不明。

再建は全員参加の事業であった。本来、土木工事とは縁のない金細工職人、香料づくり人が参加し、更に女性まで参加した記録があり、民が一気に団結して、短期間に再建工事が行われたと推測。

ネヘミヤ記2章1節~20節

1節:アルタクセルクセス王の第二十年のニサンの月に、王の前にぶどう酒が出されたとき、私はぶどう酒を取り、王に差し上げた。それまで、私は王の前で気持ちが沈んでいたことはなかった。

2節:すると、王は私に言った。「病気でもなさそうなのに、なぜ、そのように沈んだ顔をしているのか。きっと心に悲しみがあるに違いない。」私は非常に恐れて、

アルタクセルクセス王の第20年のキスレウの月~ニサンの月(3~4月)になった頃。(ほぼ4か月経過)
毎日エルサレムとイスラエルの民について必死に神に祈っていたが、決して表には出さないネヘミヤ。(マタイ6:18を思わせる)
ネヘミヤがいつも通り酒を注ぐと、王は彼の心情の異変を察し、声を掛ける。
「私は非常に恐れて、王に言った」→中川先生:王の御前での不機嫌な顔は無礼。時に死刑。
アルタクセルクセス王は、もともと再建に否定的であった。
数年前に王は、エルサレム再建の許可を却下していた。

城壁の再建は無理な状況だった!

3節:王に言った。「王よ、永遠に生きられますように。私の先祖の墓がある都が廃墟となり、その門が火で焼き尽くされているというのに、どうして沈んだ顔をしないでいられるでしょうか。」

冒頭、王への信頼を表明している。決して王の意向に逆らう意思はないことを示す。
沈んでいる理由は、先祖の墓がある都が廃墟となり、門が焼き尽くされたままだから。


4節:王は私に言った。「では、何を望んでいるのか。」私は天の神に祈ってから、

5節:王に答えた。「もしも王が良しとされ、このしもべにご好意をいただけますなら、私をユダの地、私の先祖の墓のある都へ遣わして、それを再建させてください。」

王は望みを聞き、ネヘミヤは神に祈ってから、王に答えた。
最大限の気遣いで王に希望を述べるネヘミヤ。ユダ、エルサレムを再建させていただきたい。

王のネヘミヤに対する信頼は相当に大きい。
神のお導きと、ネヘミヤは感じ取ったに違いない。

6節:王は私に言った。王妃もそばに座っていた。「旅はどのくらいかかるのか。いつ戻って来るのか。」王はこれを良しとして、私を遣わしてくださることになり、私は予定を伝えた。

王の側に、王妃が同席していた。王家からの信頼があったと感じる。
王は「期間はどれぐらいか?」と質問。これは、ネヘミヤに好意的な応答。(基本OK!)
具体的な計画を伝えた。これまでの間に、ネヘミヤは計画立案していたことが分かる。

こういう準備が、自然にできるところがネヘミヤの特性であり、賜物である。
王もその性格、緻密さを、十分認識している。故に了解したと考えられる。
仕事が迅速で、用意周到(信仰と知恵)

7節:また私は王にこう言った。「もしも王様がよろしければ、ユダに着くまで私が通行できるように、ユーフラテス川西方の総督たちへの手紙をいただけるでしょうか。

8節:そして、宮の城門の梁を置くため、また、あの都の城壁と私が入る家のために木材をもらえるように、王家の園の管理人アサフへの手紙もお願いします。」わが神の恵みの御手が私の上にあったので、王はそれをかなえてくださった。

時間の区切りがある以上、王に協力を願い出た。
①ユーフラテス川西方域の総督たちへの書状。(協力指示書)
②王家の園の管理者へのレバノン杉の供給。

王の全面的協力を受けるネヘミヤ。

ユーフラテス川西方の総督に会うたびに、その書状が威力を発揮。


9節:それで私はユーフラテス川西方の総督たちのところに行き、王の手紙を彼らに手渡した。王は、軍の高官たちと騎兵たちを私とともに送り出してくださった。

王は総督たちへの書状と共に、ネヘミヤに軍の高官、騎兵を与えてくださった。
これも、迅速かつ確実に仕事ができるための配慮と思われる。
こうして、エルサレムへの旅は順調に進んだ。
エズラとネヘミヤとの違いは、王様との距離感である。どちらも神が導いてくださっている。


10節:ホロン人サンバラテと、アンモン人でその部下のトビヤは、これを聞いて非常に不機嫌になった。イスラエル人の益を求める者がやって来たからである。

敵の存在。ホロン人サンバラテ(サマリヤの総督、ユダの北部)アンモン人トビヤ(アンモンの総督、ユダの東部)。
反ユダヤ主義者の、イスラエルの回復を望まない者たちが、ユダの北東に存在。
ネヘミヤを歓迎しない周囲の民族。これが敵であることをネヘミヤは認識。

神の導きにより、ネヘミヤもまた、エルサレムに無事に到着した。
この時点で統率者ネヘミヤの目には、敵の存在が明確に見えていた。

11節:こうして私はエルサレムに着いて、そこに三日間とどまった。

12節:ある夜、私は起きて出て行った。ほかに数人の者も一緒であった。しかし私は、私の神がエルサレムのためにさせようと私の心に示しておられることを、だれにも告げなかった。また私自身が乗った動物のほかに、動物はいなかった。

エルサレムに着いて3日間とどまっていた。今後のネヘミヤの行動計画検討ではなかったか。
ある夜、先手を数人付けて、誰にもその目的を語らず現状調査に出かけた。(神のご計画は語らない)
乗っている動物(ロバか馬)以外は、何も同行していない。情報が洩れて、邪魔が入らないように。
話に聞いていた城壁の損傷がどれほどの内容かを実際に、且つ密かに確認したかった。
王と約束した期限があるために、しっかりした計画立案が必要だった。


13節:私は夜、谷の門を通って竜の泉の方、糞の門のところに出て行き、エルサレムの城壁を調べた。それは崩され、その門は火で焼き尽くされていた。

14節:さらに、泉の門と王の池の方へ進んで行ったが、私が乗っていた動物の通れる場所がなかった。

15節:夜のうちに流れを上って行って、城壁を調べた。そしてまた引き返し、谷の門を通って戻った。

城壁と門の調査。情報と実際の検証。

谷の門→竜の泉→糞門→(エルサレムの城壁)その他の城壁と門も確認したと思われる。ネヘミヤは全体像を把握した。



16節:代表者たちは、私がどこへ行っていたか、また私が何をしていたかを知らなかった。ユダヤ人にも、祭司たちにも、有力者たちにも、代表者たちにも、そのほか工事をする者たちにも、その時まで私は何も告げていなかった。

周囲の人たちに何も告げないで行動したネヘミヤ。情報漏洩を警戒した。
代表者→ペルシアの高官(役人)
やはり、何らかの妨害を懸念していたのではないか。そして、計画は明確になった。


17節:私は彼らに言った。「私たちが直面している困難は見てのとおりだ。エルサレムは廃墟となり、その門は火で焼き払われたままだ。さあ、エルサレムの城壁を築き直し、もうこれ以上、屈辱を受けないようにしよう。」

18節:そして、私に恵みを下さった私の神の御手のことと、また王が言ったことばを彼らに告げた。すると彼らは「さあ、再建に取りかかろう」と言って、この良い仕事に着手した。

現状を、すべての者に伝えるネヘミヤ。恥辱の状態にあり、これは屈辱である。(目的は恥の回復)
人は、屈辱的な状態であることに慣れ、それが当たり前と思ってしまうと、恥を恥と思わなくなる。
神の民としての誇り、アイデンティティも一緒に失せて行くもの。
神の御手が働いて、今自分がここに来ている事、また、王の許可も授けられている事を語った。

ネヘミヤが語る言葉は、人々のアイデンティティを揺るがし、奮起させ、民は城壁再建を開始!
ポイントは、人々の心!動機!これは私たちも同じ!

19節:ところが、ホロン人サンバラテと、アンモン人でその部下のトビヤ、およびアラブ人ゲシェムは、これを聞いて私たちを嘲り、蔑んで言った。「おまえたちのしているこのことは何だ。おまえたちは王に反逆しようとしているのか。」

10節の反ユダヤ主義たち。ホロン人サンバラテ(北部)、アンモン人トビヤ(東部)、アラブ人ゲシェム(南部)の三方に敵がいる。こうした敵の存在が、イスラエルの民の目を神から遠ざけていたのであろう。
嘲り、加えて「王への反逆だ」とやる気をくじこうとする。ネヘミヤへの不信を煽っている。実際、彼らはネヘミヤの派遣の目的を知らなかったと思われる。


20節:私は彼らにことばを返して言った。「天の神ご自身が私たちを成功させてくださる。それで、そのしもべである私たちは、再建に取りかかっているのだ。あなたがたには、エルサレムのうちに何の取り分も、権利も、ゆかりもない。」

力あるネヘミヤの応答。それは、神のみこころに従って歩む真の信仰者の姿勢の表明。
神が導かれている再建事業であり、私たち神の民はそれに従って行く!
お前たちには何の関わりもない事である!(中川先生:過去、現在、未来のいずれにも関りがない)

我も我もが真の信仰者として生きようと思い、ネヘミヤは人々の心の決心を促した!

ネヘミヤ記1章1節~11節

著者ネヘミヤについて

ネヘミヤの父はハカルヤ

父、本人共に情報は少ない。ネヘミヤの意味は「ヤハウェが慰めてくださった」。
血筋、家系等も不明。 ペルシア出身か(中川先生)。

ネヘミヤはアルタクセルクセス王の献酌官。

『献酌官』とは、王に酒を注ぎ、且つ毒見役を意味し、王の側付きとなるという信頼と、知識、知性、判断力、人格が求められた。
王に酒を注ぎ、且つ毒見役である『献酌官』は、とても重要で有力な特権階級であった。

王の後宮勤めから、宦官であったとの説もある。   

彼は指導者(総督)として、エルサレムで活動した。
エズラと同時期に活動
 ・総督ネヘミヤ、祭司エズラ
城壁の再建に着手
 ・城塞都市の建て上げ
 ・神の民の建て上げ

1節:ハカルヤの子ネヘミヤのことば。第二十年のキスレウの月に、私がスサの城にいたときのことであった。

第20年→アルタクセルクセス王時代の第20年。BC446年。
キスレウの月→11月下旬から12月上旬にかけての期間。
スサ→ペルシア王の冬の宮殿の地。
エズラはバビロンから来た。ルートが異なる。


2節:私の兄弟の一人ハナニが、ユダから来た数人の者と一緒にやって来た。私は、捕囚されずに残された逃れの者であるユダヤ人たちについて、またエルサレムのことについて、彼らに尋ねた。

3節:彼らは私に答えた。「あの州で捕囚を生き残った者たちは、大きな困難と恥辱の中にあります。そのうえ、エルサレムの城壁は崩され、その門は火で焼き払われたままです。」

同胞ハナニにエルサレムの状況、民の状況を尋ねた。
民の状況は大きな困難と恥辱の中にある。
エルサレムの城壁は崩され、門は焼かれたまま。
経済的基盤の脆弱さが原因か。


4節:このことばを聞いたとき、私は座り込んで泣き、数日の間嘆き悲しみ、断食して天の神の前に祈った。

エズラと同様泣き崩れるネヘミヤ。まるで喪に服するかのように。
嘆きと共に、断食が数日続いた。エズラ同様、個人的な断食と祈り。


5節:「ああ、天の神、主よ。大いなる恐るべき神よ。主を愛し、主の命令を守る者に対して、契約を守り、恵みを下さる方よ。

主を愛し、主の命令を守る者。→旧約の時代も、神への愛が前提となっている。
『契約を守る神』としている点に注目。


6節:どうか、あなたの耳を傾け、あなたの目を開いて、このしもべの祈りを開いてください。私は今、あなたのしもべイスラエルの子らのために、昼も夜も御前に祈り、私たちがあなたに対して犯した、イスラエルの子らの罪を告白しています。まことに、私も私の父の家も罪を犯しました。

謙虚な姿勢を示すネヘミヤ。彼もイスラエルの民の一員として祈っている。
過去の罪・・バビロン捕囚を筆頭に・・過去の罪深さを心から詫びている。
基本的には、偶像礼拝の罪が想定されていると考える。(神への謀反)


7節:私たちはあなたに対して非常に悪いことをして、あなたのしもべモーセにお命じになった、命令も掟も定めも守りませんでした。

8節:どうか、あなたのしもべモーセにお命じになったことばを思い起こしてください。『あなたがたが信頼を裏切るなら、わたしはあなたがたを諸国の民の間に散らす。

9節:あなたがたがわたしに立ち返り、わたしの命令を守り行うなら、たとえ、あなたがたのうちの散らされた者が天の果てにいても、わたしは彼らをそこから集め、わたしの名を住まわせるためにわたしが選んだ場所に連れて来る。』

遡る事、モーセの律法の時代にまで行き着くネヘミヤ。
命令、掟、定めを守れなかった罪深さ。しかし、あなたはその時、モーセにこう言われました!
信頼を裏切るなら民を散らす。(裁き)
そこから神に立ち返り、命令を守るならば、民を集め、連れ帰る。
『わたしの名を住まわせるためにわたしが選んだ場所』→エルサレム。


10節:これらの者たちこそ、あなたがその偉大な力と力強い御手をもって贖い出された、あなたのしもべ、あなたの民です。

今、エルサレムに連れ帰った民こそあなたのしもべ、あなたの民です。
それは、あなたの契約が実現したことを表すものであり、神の民にとっては幸いなことです。


11節:ああ、主よ。どうかこのしもべの祈りと、喜んであなたの名を恐れるあなたのしもべたちの祈りに耳を傾けてください。どうか今日、このしもべに幸いを見させ、この人の前で、あわれみを受けさせてくださいますように。」そのとき、私は王の献酌官であった

今こうして祈っている私の願いを聞いてください。私もエルサレムに連れ帰ってください。
『この人の前で』→王の御前で、その許しが出ますように。
 新共同:「私の願いをかなえ、この人の憐れみを受けることができるようにしてください。」
ネヘミヤは、王の献酌官であったため、こうした祈りになっている。

 神に対して、また王に対して十分な忠誠心が明確である。

エペソ6:6~7
ご機嫌取りのような、うわべだけの仕え方ではなく、キリストのしもべとして心から神のみこころを行い、人にではなく主に仕えるように、喜んで仕えなさい。
こういう人物が、信頼できるリーダーの器である

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