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・エレミヤ書47章1節~48章10節
・エレミヤ書48章11節~30節
・エレミヤ書48章31節~47節
・エレミヤ書49章1節~6節

メッセージ

エレミヤ書49章1節~6節

イスラエル周辺国のアンモンに関する預言を見て行きます。アンモンの概略情報を見ておきましょう。

1.アンモン人について
・アンモンの地・・聖書地図6、E/4.5、ほか。
・首都:ラバ・アモン(現在のアンマン)
・アンモン人の祖はベン・アミ。その父はロト。母はロトの下の娘。
・ロトはアブラハムの甥。アンモン人はアブラハムと血縁関係。
・アンモン人はヨルダン川東に定住。申2:19~21、民21:24参照。
2.アンモンとイスラエルの関わりについて
・アンモンは侵略的軍事国家であり、イスラエル部族のガド族の地を狙っていた。
アッシリヤが北イスラエルの反乱を鎮圧して、ガドの地からイスラエルの民を追放した。
それを機に、アンモンはガドの地を自分たちのものにした。Ⅱ列15:29、17:6と同じ時期。
・アンモン人はイスラエルに宗教的影響を与える。彼らの偶像は、モレク神である。

ソロモン王はアンモン人女性を迎えた。彼女はイスラエルにモレク神を礼拝させることとなった。Ⅰ列11:1~8参照。

過去からイスラエルは偽物の神に仕えていた・・士師10:6。
アンモンはイスラエルに対して、その歴史のすべての時代で悪い影響を与える。

 

1節:アンモン人について。主はこう言われる。「イスラエルには子がいないのか。世継ぎがいないのか。なぜ、ミルコムがガドを所有し、その民が町々に住んでいるのか。

・「イスラエルに子はいないのか、世継ぎがいないのか」・・なぜ、ガドの地をアンモンが支配しているのか?
※北イスラエルは滅びたが、土地の所有権はイスラエルにある。アブラハム契約
・「ミルコム」・・(ヘ)melek・・「王」の意味。ミルコム神とも・・Ⅰ列11:5。
・この melek は、モレク神の別の綴りとも読める。
※ユダヤ人の土地をモレク神の民アンモンが所有しているのはなぜか?(反語)
※アブラハム契約の土地の条項・・この契約は、無条件契約である。
※この土地の奪取は、アッシリヤ遠征時のBC735年~BC734年に起こった。
※イスラエルの地を偶像が所有している。→偶像礼拝に対する裁きとなる。

2節:それゆえ、見よ、その時代が来る。──主のことば──そのとき、わたしはアンモン人のラバに戦いの雄たけびを聞かせる。そこは荒れ果てた廃墟となり、その娘たちは火で焼かれる。イスラエルがその跡を継ぐ。──主は言われる──

・預言的未来が示される。・・裁きの時が来る、という主の宣言。
・「ラバ」・・聖書地図6、G/5・・アンモンの首都。
・「雄たけび」・・侵略のラッパの音・・神はラバ侵略の合図をラバの人々に聞かせる。
※日本人的には「鬨の声」と思われる。
・「娘たちは焼かれる」・・ラバを母体とし、娘たちはその周辺都市。アンモン全域。
・最終的には、イスラエルがその地(ガドの地)を所有することになる。
※メシア的王国時代に成就。
※現在も、アンマンは神の裁きのもとにある。

3節:ヘシュボンよ、泣き叫べ。アイが荒らされたから。ラバの娘たちよ、わめけ。粗布をまとえ。嘆いて囲い場の中を走り回れ。ミルコムが、その祭司や首長たちとともに、捕囚として連れて行かれるからだ。

・「ヘッシュボン」・・フルクテンバーム博士によれば、エレミヤ時代のヘシュボンはアンモンの都市であった可能性が高いと見ている。
※時代によってその町の支配者が変わることはよくある事。
※モアブの北端であり、アンモンの南端であるこの地は、支配権が移り変わる。→聖書地図4、F/4.5。
・「アイ」・・所在は不明で、町か地域かも不明だが、F博士は町と考えている。
※ヘシュボン、ラバ、が町であり、その流れから町と見ているのではないか。
・ラバとその周辺都市が荒らされ、人々が喪に服し嘆いて、逃げ回る光景。
・「ミルコム」・・モレク神という国の守護神。
・その祭司、上層指導部の人々が捕囚されて行くことになる。国の破滅。

4節:背信の娘よ、おまえの谷には水が流れている。なぜ、その谷を誇るのか。おまえは自分の財宝に拠り頼んで言う。『だれが私のところに来るだろう』と。

・「背信の娘」・・偶像礼拝のアンモンを指す。
・「谷」・・(へ)emek で、アッカド語(メソポタミヤ地域の言語)の emugu に似る。
※emugu は「力」を表すことから、渓谷という力に守られていることを示す。
※渓谷に守られている力が、神の目には、水のように流出していると指摘する。
・「なぜ誇るのか」・・豊かな富と天然の要塞により自分たちは安全と誇るのは、傲慢である。
※そんな傲慢を、神は裁かれる。

5節:見よ。わたしは四方からおまえに恐怖をもたらす。──万軍の神、主のことば──おまえたちはみな散らされて、逃げる者を集める者もいない。

・「四方から」・・全方位から→逃げる場所がない状態。大軍が一気に攻め込む。
・追い散らされ、組織化して戦うどころか、逃げることもできない状態。
☆アンモン王国は、BC586年頃に崩壊したと考えられている。
☆しかし、BC300年~AD300年までのアンモン人の歴史的記録がある。
アンモン人は、神の逆鱗に触れ、歴史からその存在を消されることになる。

6節:その後、わたしはアンモン人を回復させる。──主のことば。」

・モアブやエジプトと同様に、アンモンはメシア的王国時代に王国として回復される。
・彼らは、モアブと同じように、イスラエルの国に従う立場に置かれることになる。

 

『奉仕の受取人』
・私たちクリスチャンは、アンモンのように神の怒りに触れるような歩みをしてはいけません。アンモン人はイスラエルの土地を奪い、神の喜ばないことをして裁かれてしまいました。
・私たちは、何よりも神の期待に応え、神が喜ばれることを優先して行う者となることが求められていることを覚えましょう。その基本が「神を愛し、隣人を愛せよ」であり、神の命令です。
・神が隣人を愛せよと命じるから、自分の仕事は終わったけど手伝おう!でも、相手は、何のリアクションもお礼もない。手伝ってあげたのになんか気分が悪い!さっさと帰れば良かった!と思ったとしよう。
・これは、動機の持ち方が問題!なのです。すべては神が喜ぶから、と言う動機にすれば良いのです。その奉仕が人に感謝されなくても、だれにも気付かれなくても、完璧な神が見ておられ喜ばれるから、幸いを得ることができる!のです。
「何をするにしても、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。あなたがたは、主から報いとして御国を受け継ぐことを知っています。あなたがたは主キリストに仕えているのです。」コロサイ 3章23~24節 

エレミヤ書48章31節~47節

31節:それゆえ、わたしはモアブのために泣き叫び、モアブ全体のために叫ぶ。人々はキル・ヘレスの人々のために嘆く。

・モアブの傲慢の処罰の故に、わたしは嘆く。(「わたし」は、神かエレミヤか)
・「キル・ヘレス」・・聖書地図4.F/2.5の「キル・ハレセテ」
※Kir-hareseth、Kir-heres・・ヘブル語発音は両方「キーエル」
※「陶器の砦」の意。
※この町は、モアブ南部の重要要塞都市。
※イザヤ16:7、11、Ⅱ列3:25に記載あり・・「キル・ハレセテ」

32節:シブマのぶどうの木よ。わたしはヤゼルの涙にまさり、おまえのために泣く。おまえのつるは伸びて海を越えた。ヤゼルの海に達した。そして、おまえの夏の果物とぶどうの収穫を、荒らす者が襲った。

・「シブマ」と「ヤゼル」というモアブの都市が挙げられる。両方、シホン王からイスラエルが取った都市である。明確な位置は不明。
<ヤゼル>・・聖書地図4、G・5・・ガド族の都市。レビ族の町。ヨシ21:38~39。
<シブマ>・・ヘシュボンの南、ネボの東の位置?民32:37~38。ルベン族の都市で、ブドウとワインで有名であった。
・シブマのぶどう、果樹産業が破壊されることを示している。
※「海を越えた」と「ヤゼルの海」・・は何らかの関係があると思われるが詳細不明。
※ヤゼルに水源地があり、そこまでブドウ園が広がり、その産業が隆盛した?
※イザヤ16:8~10に同じような内容が記載されている。

33節:モアブの果樹園から、その地から、喜びと楽しみが取り去られる。わたしは石がめから酒を絶えさせた。喜びの声をあげてぶどうを踏む者もなく、ぶどう踏みの喜びの声は、もはや喜びの声ではない。

・モアブの果樹園の破壊→モアブの経済の破壊を示す。
※最も拠り所としていた経済が破綻したことに嘆くモアブの民。

34節:ヘシュボンが悲鳴をあげたので、その声はエルアレとヤハツまで、ツォアルからホロナイムやエグラテ・シェリシヤまで届く。ニムリムの水さえ荒廃するからだ。
35節:わたしはモアブで──主のことば──高き所でいけにえを献げる者を、その神々に犠牲を供える者を取り除く。

・31節の叫びがモアブ全土に拡がる。エルアレ・・ヘシュボンの北3キロ。
・所在が不明な町・・エグラテ・シェリシア(3歳の雌牛、または3番目のエグラテの意)
・ニムリムの水(複数形)・・「澄んだ、良い水の意味」。所在不明。
※フルクテンバーム博士:死海または、死海近辺の水源地を指す可能性ありとのこと。
※高原都市のみならず、モアブ全域が処罰となり、甚大な被害を受けることを示す。
・ケモシュ神の礼拝者を神は裁かれる。
実際、モアブはバビロンの侵略が大きなきっかけとなり歴史から姿を消し、預言は成就する。

36節:それゆえ、わたしの心は、モアブのために笛のように鳴る。わたしの心は、キル・ヘレスの人々のために笛のように鳴る。彼らの得た富も消え失せたからだ。

・「笛のように」・・フルートのような楽器で、葬儀の時に吹かれた。哀歌の伴奏。
※経済が完全に奪われて消え失せてしまった→拠り所を失った民の哀れな姿。

37節:実に、彼らは頭の毛をみな剃り、ひげもみな切り取り、手もみな傷つけ、腰に粗布を着けている。
38節:モアブのあらゆる屋根の上や広場には、嘆きしかない。わたしがモアブを、だれも欲しがらない器のように砕いたからだ──主のことば──。

・古代世界の4つの喪のしるし。どれほど甚大な被害であるかを強調する表現。
・神は、モアブを、砕かれた器のように破壊した。速やかに破壊された
・屋根の上や広場・・偶像礼拝を指していると考えられる。

39節:どんなにか打ちのめされて、泣き叫ぶことか。どんなにかモアブは恥を見て、背を見せることか。モアブは、その周りのすべての者の笑いものとなり、恐怖のもととなった。」

・民はその処罰に泣き叫ぶ。自慢していた分、周囲に対して大恥をさらすモアブ。
※神の民を笑う民は、笑われるものとなる。
・諸国にとっては、次は自分の番では・・と、恐怖の元にもなった

40節:まことに、主はこう言われる。「見よ。敵が鷲のように襲いかかり、モアブに対して翼を広げる。
41節:町々は攻め取られ、要害は取られる。その日、モアブの勇士の心は、産みの苦しみにある女の心のようになる。

・神が送る実行部隊(バビロン)は、モアブ全体を襲い、覆う。完全支配の光景。
・町も要害も実行部隊は全てを制圧。
・モアブの兵士たちは、豪語した言葉とは裏腹に、産みの苦しみの女の如き状態。

42節:モアブは滅ぼし尽くされて、民でなくなる。主に対して高ぶったからだ。

・「モアブは高ぶった」・・ケモシュ神を崇め、神の民を貶す行為。→神への傲慢。
※この傲慢な態度が、神の完全なる地上の裁きに繋がった。
※バビロンが、モアブ国を崩壊し、BC3世紀以降ナバテア人やアラブ人との同化、 吸収を経て独自性を無くし、第二神殿以降、歴史からモアブは完全消滅する
本物の神は歴史が証明する。短命な人間では、歴史が示す真実を見極めるのは難しいのが事実。しかし、歴史が示している事実に気付かないのは、大きな過ちであると思う

43節:モアブの住民よ、おまえを恐怖と落とし穴と罠が襲う。──主のことば──
44節:その恐怖から逃げる者は穴に落ち、穴から這い上る者は罠に捕らえられる。わたしがモアブに彼らの刑罰の年を来させるからだ。──主のことば──

・イザヤ24:17~18a節を用いてモアブの破滅を示す。
・逃れる術がない状態。
・「来させる」・・訪問させる・・神が必ず、特別な審判の時を来させる。
※これは神の宣言である。完全にモアブは消されるという、厳しい預言である。

45節:ヘシュボンの陰には、逃れる者たちが力尽きて立ち止まる。火がヘシュボンから、炎がシホンのうちから出るからだ。それは、モアブのこめかみと、騒がしい子どもの頭の頂を焼く。

・「火」がモアブの北部の中心であるヘシュボンから発生し、周辺を破壊する。
※破壊が国家内部から起こるということ。モアブ人の心(内部)が裁かれているということ。→その心とは、傲慢と反ユダヤ主義、すなわち神への傲慢である。
・「シホンのうちから」・・かつてのシホンの時よりも、モアブは討たれ、焼かれ、壊滅される。
・「こめかみ」・・急所、「騒がしい子供」・・不平ばかりを言う知恵が足りない者

46節:ああ、モアブ。ケモシュの民は滅びる。おまえの息子は捕らわれの身となり、娘は捕虜になって連れ去られるからだ。

・ケモシュ神を崇めるモアブの民は歴史から姿を消す。
・これまで捕囚となるような大規模な侵略はなかったが、息子、娘が捕囚される。
※これは、子孫の繁栄が難しい状態を示す。
※神の怒りは、モアブを歴史から消し去るほどのもの。

47節:しかし終わりの日に、わたしはモアブを回復させる。──主のことば。」ここまでがモアブへのさばきである。

・希望(回復)のことばが示される。
※モアブの将来の回復預言。
・「終わりの日」・・メシア的王国(千年王国)において、モアブ王国が成立する預言。
※民族は消滅したが、アラブ系民族の中に血統的に存在してる可能性がある。
・モアブへの預言はここで終了す

 

『秩序の花』
・神は、その悪のゆえに歴史からモアブを消し、メシア的王国での回復を約束しました。モアブ人の子孫がイエス様を信じる信仰者となり、彼らがメシア的王国に入ることになるのでしょう。
・メシア的王国とは、神に信頼し、神に従うという秩序を、イスラエルとすべての民が守る共同体と言えます。そしてその秩序を示されたのが、イエス様です。
・この秩序とは、 「神を愛し、隣人を愛せよ」という教え。今私たちは、この教えの奥深さと思いを皆で実践し、成長しています。これが、メシア的王国の前味である、私たちの教会なのです。
・神は御子を信じる私たちに聖霊を与えられました。イエス様が示された秩序の芽を私たちが実践して花とし、身の周りに、そしてこの地上に香りを放つよう育て上げて行こうではありませんか。
「しかし、御霊の実は、愛、喜び、平安、寛容、親切、善意、誠実、柔和、自制です。このようなものに反対する律法はありません。キリスト・イエスにつく者は、自分の肉を、情欲や欲望とともに十字架につけたのです。私たちは御霊によって生きるのなら、御霊によって進もうではありませんか。」ガラテヤ 5章22~23節 

エレミヤ書48章11節~30節

11節:モアブは若いときから安らかであった。彼はぶどう酒の澱の上によどみ、桶から桶へ空けられたこともなく、捕囚として連れて行かれたこともなかった。それゆえ、その味はそのまま残り、香りも変わらなかった。

・モアブは建国以来、大規模な侵略に遭わず存続していた。
※一時的な侵略などはあったが、比較的自由で、捕囚されるということもなかった。
・「ぶどう酒の澱」・・発酵する過程で、澱の粗いものと細かいものができた。古い製法では、ワインの沈殿物はツボの底に堆積して残っていた。※その状態で安定しているということは、悪い状態にあるということで、壺を移し替えて沈殿した粗い澱は除去しなければならない。細かな澱によってワインは良くなる。
・モアブはブドウで有名。ビンテージワインでも有名だった。国は豊かであった。※そんな自分たちを誇り、高慢・傲慢になっていた。

12節:それゆえ、見よ、その時代が来る──主のことば──。そのとき、わたしは彼に酒蔵の番人たちを送る。彼らは彼を桶から移し、彼の桶を空にして、壺を砕く。

・「時代が来る」・・預言的未来の表現。裁きの時が来る。
・「酒蔵の番人」・・ワインの品質向上のため、酒を移し替える専門家。
※この番人は、バビロンであろう。
※バビロンは、モアブを壺(国)から取り去り、その壺(国)を破壊する。

13節:モアブは、ケモシュのゆえに恥を見る。イスラエルの家が、彼らが拠り頼むベテルのゆえに恥を見たように。

・ケモシュ神を崇めることを恥じることになる。かつての北イスラエルのように
・北イスラエル王国は、ベテルで「金の子牛」を礼拝していた。※結果、捕囚されることとなり、偶像礼拝を恥じた。

14節:どうして、おまえたちは言えるだろうか。『われわれは勇士、戦いの豪の者だ』と。

・彼らは勇敢な戦士であり、軍事力に自信を持っていた。その自信はどこから?

15節:モアブは荒らされ、その町々は襲われて、選り抜きの若者たちが屠り場に下って行く。──その名を万軍の主という王のことば──

・神の、モアブを裁く命令は下った。
・敵の侵略を戦士たちは食い止めることができずに殺されてゆく。町々は滅ぼされる。

16節:モアブの滅びは近づいた。そのわざわいは速やかにやって来る。

・モアブの滅び、わざわいは速やかにやって来る。
※エレミヤ時代の預言ということから、この裁きの実行役はバビロンと思われる。

17節:周りの者、その名を知る者はみな、これのために嘆け。『どうして、力ある杖、輝かしい笏が砕かれたのか』と。

・モアブと関係する周辺諸国は、その陥落を嘆く。(27章3節の諸国は特に!)
※モアブの陥落で、次は自分たちの番であると察したから。
※モアブは周辺諸国の中でも、権威(杖、笏)ある立場にあったと想像される

18節:ディボンに住む娘よ。栄光の座から降りて、潤いのない地に座れ。モアブを荒らす者が、おまえのところに攻め上り、おまえの要塞を滅ぼしたからだ。

・ディボンの住民への呼びかけ。
※ディボン・・(聖書地図4,F4) アルノン川の北。モアブの重要都市。
※モアブ平野に向かう拠点都市(民33:45~46)
※ルベン族の都市であった。(ヨシ13:15~17)
※民21:30、32:3、34、ヨシ13:9に記載あり。
・破壊者(バビロン)がこの要塞都市を滅ぼし、住民は、栄光から地に突き落とされる。

19節:アロエルに住む女よ。道の傍らに立って見張れ。逃げる男、逃れる女に尋ねて、『何が起こったのか』と言え。

・アロエルに住む住民への呼びかけ。
※アロエル・・アルノン川の北の町。ヨシ12:2、13:9、16に記載あり。
・道路わきに立ち、逃げ惑う人々に何が起きたか尋ねよ・・急襲により慌てる人々。

20節:モアブは打ちのめされ、辱められた。泣き叫び、わめけ。アルノンで『モアブは荒らされた』と告げよ。

・19節の質問の答え。モアブにわざわいが起こった!
・アルノン川で、国が破られたということを告げよ。

21節:さばきは次の平地に臨んだ。ホロン、ヤハツ、メファアテ、
22節:ディボン、ネボ、ベテ・ディブラタイム、
23節:キルヤタイム、ベテ・ガムル、ベテ・メオン、
24節:ケリヨテ、ボツラ、モアブの地の遠くの町、近くの町すべてに。

・「平地」とあるが、高原の平野であり、高原地域の都市が裁かれるということ。
※11の都市→二つに分けると

◎所在がほぼ明確な都市群①ヤハツ、②ディボン、③ネボ、(★アロエル、☆ヘシュボン)
◎所在が不明確な都市群④ホロン、⑤メファアテ、⑥ベテ・ディブラタイム、⑦キルヤタイム、⑧べテ・ガムル、⑨ベテ・メオン、⑩ケリヨテ、⑪ボツラ※ボツラは、ベツェルのこと。エドムのボツラとは異なる。

・名のない都市もすべて破壊されるという預言。

 

 


25節:モアブの角は切り落とされ、その腕は砕かれた──主のことば。

・「角」、「腕」は権威、権力を象徴する言葉。
・神によってその権威、権力は砕かれることが預言される。

26節:彼を酔わせよ。主に対して高ぶったからだ。モアブは、へどを吐き、彼も笑いものとなる。

・「酔わせよ」+「へどを吐き」→酔った状態で自分自身に嘔吐した状態。
※隣人(国)から尊敬されていたが、後に笑いものとなってしまう様子。

27節:イスラエルは、おまえにとって笑いものではなかったのか。それとも、おまえが彼のことを語るたびに彼に向かって頭を振っていたのは、彼が盗人の間に見つけられたためか。

・モアブの反ユダヤ主義の思想から、ユダヤ人を物笑いにした。
※アブラハム契約・・祝福するものを祝福し、呪う者を呪う…嘲笑される番となる。
・イスラエルが盗みをして捕まって、モアブに笑い者とされるようなことがあったか?→答えはNo!傲慢さと反ユダヤ主義が生み出す愚行。

28節:モアブの住民よ。町を見捨てて岩間に住め。穴の入り口のそばに巣を作る鳩のようになれ。

・国を捨てて山へ逃げよ!とエレミヤは勧める。
※反ユダヤ主義の国は神に裁かれることは避けられない。

29節:われわれはモアブの高ぶりを、──彼は実に高ぶる者──その傲慢、その高ぶりを、その誇り、その慢心を聞いた。

・4種の高慢さの表現を出して、モアブの高慢さを強調している。
※ヘブル語で4種のことばを用いて表現。
・当時、モアブの高慢さは有名。イザヤ25:10~11、ゼパニヤ2:8~11参照。
※高慢さは罪深さを強調する

30節:わたしは彼の不遜さを知っている。──主のことば──その自慢話は正しくない。その行いも正しくない。

・「不遜さ」・・(ヘ)ebra・・傲慢、激怒→神はモアブの傲慢さを把握している。
※自慢話、高慢な行動はすべて、傲慢という心の結果である。
※不正であり、裁きの対象となる。

神はいつでも、人の高慢を嫌われています。高慢は様々に形を変えて私たちに忍び込んできます。敵をよく知ることを忘れずに!

 

『良き木となるために』
・モアブは自分たちの業績と富に信頼し、神に裁かれますが、現在の日本はどうでしょう。上層部の影響で、世界から羨まれる国の民の実質所得は減り、かつての存在感を失っています。
・人間は、結局のところ自分中心の考えを持っている限り、繁栄はしても、衰退へと向かうものであり、人の心の愚かさを弁えることを、神は期待しておられます。
・神にとって、富、地位、業績の価値は評価の対象ではありません。信仰こそが対象です。
神を信じることは、こうした人間の愚かな歩みを離れ、まったく異なる価値観で歩むということ。
・長い時間をかけて出来た自分の内にある様々な価値を簡単には切り捨てることは難しいです。それでも、地上人生において剪定のごとく、それらを切り捨てることを神は期待しておられます。
「わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫です。わたしの枝で実を結ばないものはすべて、父がそれを取り除き、実を結ぶものはすべて、もっと多くの実を結ぶように、刈り込みをなさいます。」ヨハネ15章1~2節 
※取り除き⇒持ち上げ


エレミヤ書47章1節~48章10節

47章は、イスラエルの南西部沿岸地域にあるペリシテに対する預言です。

1.ペリシテ(人)について
・申2:23やアモス9:7によれば、彼らはクレタ島から渡って来たとされる。聖書地図5,F2
※ある時期、エーゲ海→地中海→カナンの海岸へ移住、と考えられる。聖書地図1
※「海の民」と言われる由縁。海洋民として交易品が入手できる。
・カナンでの活動
※BC2000年頃→アブラハム、イサクと接触(創21:32、34、26:1、8、18)
※出エジ13:17で存在が示されている。(紅海を渡った後)
※BC13世紀・・ペリシテ人は内陸に移動。ガザ、アシュケロン、アシュドデ、ガテ、エクロンという五大都市国家を創設。
2.ペリシテ(人)とイスラエルとの関わり
・イスラエルにとって、ある時は敵、ある時は味方という関係
※かかわりのあった人物シャムガル(士師3:31)、サムソン(士師13~14章)、サムエル(1サム7:2~17)サウル(1サム13:1~14:23)、ダビデ(2サム5:17~25)。
※ダビデはペリシテ人を打ち、ソロモン時代にはイスラエルに仕える国となった。
※しかし、南北朝時代には勢力を回復し、イスラエルに抗う。→ヨラム王(2歴21:16~17)、アハズ王(2歴28:16~19)

1節:ファラオがガザを討つ前に、ペリシテ人について預言者エレミヤにあった主のことば。
2節:主はこう言われる。「見よ。北から水が上って来てあふれる流れとなり、地とそこに満ちているもの、町とその住民を押し流す。人々はわめき、地の住民はみな泣き叫ぶ。

・「ファラオがペリシテを打つ前に」ということから、BC609年かBC605年。
BC609年・・イスラエルを攻める前にガザを攻めた可能性。←可能性大
※BC605年・・カルケミシュから帰還の際にガザを討った可能性。
・BC604年以前であることは間違いないが、可能性はBC609年以前と考えられる。
・エジプトがペリシテを討つ前の時期に、バビロンの厳しいペリシテ侵略が預言された。
・バビロンの侵略が「洪水」の例で示されている。聖書で「洪水」は軍事侵略を指す。
・「北から」・・バビロン。洪水の氾濫の如き猛攻→都市、人々を襲い、絶叫の嵐。

3節:荒馬のひづめの音のため、戦車の響き、車輪のとどろきに、父親たちは気力を失い、子どもたちを顧みない。

・戦闘の様子が「音」で表現されている。
・バビロンの急襲に、ペリシテの民は動揺し、父親は子を見捨てて、慈悲を乞う。

4節:すべてのペリシテ人を破滅させる日、ツロとシドンを助ける生き残りの者すべてを断ち切る日が来たからだ。まことに主は、ペリシテ人を、カフトルの島の残りの者を破滅させる。

・ペリシテ人への神の裁きが示される。(異邦人への戒めとも言えよう)
・バビロンの侵略を生き延びるペリシテ人はほとんど存在しない。
・ペリシテ人は、ツロやシドンを助ける立場にあったが、助けるどころではない状態。
・カフトルの島・・クレタ島。
<豆知識ーペリシテに関する預言>
イザヤ14:28~32、エゼキエル25:15~17、アモス1:6~8、ゼパニヤ2:4~7

5節:ガザは頭を剃られ、アシュケロンは黙らされる。平地の残りの者よ、いつまで、おまえは身を傷つけるのか。」
6節:「ああ、主の剣よ。いつまで休まないのか。さやに収まり、静かに休め。」

・嘆きの手段が3つ示される。
①ガザの人々の剃髪・・喪のしるしとして
②アシュケロンは廃墟となる
③生き残ったペリシテ人の自傷・・喪のしるしとして
・質問・・この侵略はいつになったら静まるのですか?・・・耐えられない心境から。

7節:どうして、休めるだろうか。主が剣に命じられたのだ。アシュケロンとその海岸、そこに剣を向けられたのだ。

・剣は神の裁き。神が裁きを止めない限り、この侵略は終わらない。
・徹底した裁きが下される。アシュケロン、および南部の沿岸平野がその対象。
※この預言は、BC604年~603年に成就している。
※バビロン年代記に、「ネブカドネツァルはカルケミシュ戦後、BC604年に西方諸国制圧、アシュケロン陥落 、ペリシテ沿岸地域制圧」という記録がある。

48章

48章では、モアブへの預言が語られます。先ずは、その破壊について示されます。

モアブについて
・モアブの起源・・創19:30~38
※アブラムの兄弟ハランの息子がロト。ロトはソドムの地に住んだ。
※ソドムから脱出したロトとその娘たちは、ツォアル近くの山の洞窟で生活。ロトが酔った時に、 彼の二人の娘がロトと関係を持ち、二人は妊娠した。
●長女の息子がモアブ(創19:37)・・モアブ人の父
●次女の息子がベン・アミ(創19:38)・・アンモン人の父
・土地・・聖書地図5,6参照

1節:モアブについて。イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。「わざわいだ、ネボ。これは荒らされた。キルヤタイムも辱められ、攻め取られた。その砦は辱められ、打ちのめされた。
2節:もはやモアブの誉れはない。ヘシュボンは、これに悪事を企んでいる。『行って、あの国民を絶ち滅ぼし、無き者にしよう』と。マデメンよ、おまえも黙らされる。剣がおまえの後を追っている。
3節:ホロナイムから叫び声がする。『暴行だ。大いなる破滅だ』と。

・モアブに対する神からの預言。
・神に裁かれるモアブの都市群。聖書地図4。
・「ネボ」・・正確な位置は不明・・モーセが死んだネボ山の近くと考えられる。
・「キルヤタイム」・・正確な位置は不明・・かつてルベン族の都市。(民32:37ほか)
・「砦」・・(ヘ)要塞の意味。要塞のような街、キルヤタイム。
・「ヘシュボン」・・(ヘ)企てるの意。モアブに陰謀をはかる。かつてはシホンの国の首都。民数記21章参照

 


・「マデメン」は驚き、「ホロナイム」は、荒廃と破壊に叫び声をあげる。正確な位置は不明

4節:モアブは打ち破られる。その幼き者たちは叫び声をあげる。

・国が打たれ、幼き者たちの叫び声が町に響く。守る力は全くない状態。
幼き者⇒(ヘ)ツォアル・・モアブの出身地と被る。

5節:まことに、ルヒテの坂は嘆きの中にあり、彼らは泣きながら上る。ホロナイムの下り坂では、痛々しい破滅の叫びが聞こえる。

・「ルヒテの坂」・・地名であるが、正確な位置は不明。
※モアブ人は高い場所を求めて、上る途中で激しい破壊に嘆く。
※頂上からホロナイムを経由して下る時も、破滅の叫び声を聞くことになる。

6節:逃げて、自分自身を救え。荒野の中の灌木のようになれ。

・エレミヤはモアブに逃げるように呼び掛ける。
・「灌木」・・(ヘ)aroer 低木の意味のほかに、裸、貧困の意味もある。

7節:おまえは自分が作ったものと財宝に拠り頼んだので、おまえも捕らえられ、ケモシュはその祭司や首長たちとともに、捕囚となって出て行く。

・モアブ人は、自らの業績、富に信頼し、ケモシュ神を崇めていた。
※この高慢と愚かさが神の裁きの原因。捕えられ、国を追いやられる。
・このケモシュ神も祭司とともに捕囚されて行くことになる。

8節:荒らす者がすべての町に入って来る。町は一つも逃れられない。谷は滅び失せ、平地は根絶やしにされる。──主がそう言われる──

・モアブの都市は全て破壊され、谷や高原さえも破壊されると神は預言する。
・平地にいのちを支える力はない。生産性のない状態を示す。

9節:モアブに翼を与えて、飛び去らせよ。その町々は住む者もなくて荒れ果てる。

・翼を使って飛び去る・・一瞬にして全員がこの地を離れる様を想起させる表現。
※一人のモアブ人も残らない状態まで裁きは続くということであろう。

10節:主のみわざをおろそかにする者は、のろわれよ。その剣をとどめて血を流さないようにする者は、のろわれよ。

・破壊する側の者たちに対する戒め。
※神の働きに怠慢で応答するなら、その者が裁かれると警告。
※神の裁き側の民族は記されていない。

 

『人生の大転換』
・エレミヤ書の終わり近くに、異邦人に関する裁きについて記されているが、これは神が異邦人にもしっかりと目をむけておられるという証ではないでしょうか。
・ユダヤ人をはじめ異邦人に対して、神はイエス様を通して救いの道を示されました。自己中を捨て、聖なる者を目指せ!と、三位一体の神が励まし、導いてくださっています。
・イエス様は、人類に復活の奇蹟を示すために来られたとも言えます。これは人類史上特筆すべき最大かつ唯一無二の大イベントであり、二度とない機会とも言えます。
・人類の歴史はイエス様の御業で大転換しました。私たちも信仰によりその時から人生が大転換しました。そう、私たちは聖なる者となる道を歩む、神の子に変えられたのです。
「しかし、貴方がたは選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神のものとされた民です。それは、あなたがたを闇の中から、ご自分の驚くべき光の中に召してくださった方の栄誉を、あなたがたが告げ知らせるためです。」ペテロ 第Ⅰ 2章9節 

エレミヤ書46章13節~28節

46章1~12節では、エジプトの「カルケミシュの戦い」の敗北に関する預言が示されました。13節以降はエジプトの征服に関する預言です。

13節:バビロンの王ネブカドネツァルが来て、エジプトの地を討つことについて、主が預言者エレミヤに語られたことば。
14節:エジプトで告げ、ミグドルで聞かせ、メンフィスとタフパンヘスで聞かせて言え。「配置について、備えをせよ。剣がおまえの周りを食い尽くすからだ。

・バビロンのエジプト征服について・・BC585年~。
・43章の成就(エジプトがバビロンに渡される)が近い。下エジプトが敵の侵入箇所であることを告げている。 

15節:なぜ、おまえの雄牛は押し流されるのか。それは踏みとどまり得ない。主が彼を突き倒されたからだ。

・「雄牛」・・エジプトの神、牛神アピスを指している。
・エジプトの神は、バビロンの攻撃に無力であることが示される。
※バビロンの攻撃は神の采配であり、エジプトの手に負える事ではない。

16節:多くの者がつまずき、倒れる。彼らは互いに言う。『さあ、われわれの民のところ、生まれ故郷に帰ろう。あの虐げる者の剣を避けて。』

・「多くの者」→エジプト軍を指す。彼らが倒れて行く光景。
・エジプトの敗北を目の当たりにして、イスラエルの民は互いに呼びかけ合う。故郷に帰ろう」と。

17節:彼らはそこで叫んだ。エジプトの王ファラオは、時期を逸して騒ぐ者。

・イスラエル難民は、ファラオの無力さを痛感した。
・「時期を逸して騒ぐ者」・・ファラオの性格・・騒ぐとは、おしゃべり・口うるさい、の意味。
※おしゃべりばかりで時間が過ぎ、戦闘準備を怠り失敗するという意味。
※「下手な考え休むに似たり」・・的なニュアンス。

18節:わたしは生きている。──その名を万軍の主という王のことば──タボルが山々の間にあるように、カルメルが海のそばにあるように、彼は必ず来る。

・約束を守られる神は実在し、その約束は成就する!
タボル山‥・イズレエル渓谷の東にある山
カルメル山‥イズレエル渓谷の西にある山
山は国、権威を指す。諸国に比べ、非常に目立つ存在の国→バビロン
「彼」・・ネブカドネツァル王を指す。諸国の中で極めて目立つ存在→神の采配。

19節:エジプトに住む娘よ、捕囚となる身支度をせよ。メンフィスは荒れ果て、焼かれて住む者もいなくなるからだ。

・「エジプトに住む娘」・・エジプトに移住したユダヤ人を指すと考えられる。
※エジプト人を指すなら、「エジプトの娘」と言うはずである。
・捕囚されることが預言されている。
・ユダヤ人の移住先にまでバビロンの手が及ぶ。⇒(ユダヤ人は必ず裁かれる)

20節:エジプトは、かわいらしい雌の子牛。しかし北からアブが襲って来る。

・エジプトが「かわいらしい雌の子牛」と表現されている→牛神アピスが殺される弱い牛となった。
※大きなアブに襲われる雌の子牛→バビロンに大敗するエジプトの姿。
※アブは、①血を吸う、②執拗、③大群で来る、④狂乱状態にする、等で恐れられる。

21節:その中にいた傭兵も、肥えた子牛のようだ。彼らもまた、背を向けてともに逃げ、立ち止まろうともしない。彼らの滅びの日、刑罰の時が、彼らの上に来るからだ。

・傭兵もいたが役に立たず、エジプトと同じ殺される牛状態。
※彼らは、自分たちの裁きの時と察して逃げ惑う。

22節:彼女の声は逃げ去る蛇の音のようだ。敵が軍勢を率い、木こりのように、斧を持って入って来るからだ。

・迫りくるバビロンの描写。逃げる蛇は「シュー」という音を立てる。
・木こりが木を簡単に切り倒すように、バビロンはエジプトを攻める。

23節:彼らはその森を切り倒す。──主のことば──それがいかに奥深くても。実に、彼らはいなごより多くて数えきれない。

・木こり→森に例えられるほど大勢の人が存在している。
・バビロンは、イナゴの大群以上の数でやって来て、エジプトを切り刻み、食い散らす。

24節:娘エジプトは辱められ、北の民の手に渡される。」

・「娘エジプト」・・この表現はエジプト人を指す。→19節とは異なることに注意。
※娘は凌辱され、バビロンに支配されることになる。

25節:イスラエルの神、万軍の主は言われる。「見よ。わたしは、テーベのアモン、ファラオとエジプト、その神々と王たち、ファラオと彼に拠り頼む者たちを罰する。

・神のエジプトに対する裁きが示される。
・対象は、エジプトの神、王とエジプト、ほかの神々、エジプトに信頼する者すべて。
・「テーベのアモン」・・Thebes of Amon→「ノ・アモン」とも言われる。
※エジプトの太陽と空気の神。
※テーベ(Thebes)は堅固な都市として有名だったが、過去アッシリアに打たれた。
※テーベについては、ナホム書3章に記載あり。
※聖書地図3、H2~3

26節:わたしは彼らを、そのいのちを狙う者たちの手に、バビロンの王ネブカドネツァルの手とその家来たちの手に渡す。その後エジプトには、昔のように人が住むようになる──主のことば。

・全エジプトはバビロンの手に渡されることになる。
・しかし、その後、エジプトには人が住むようになる。本当の意味での復興、回復
※メシア的王国でのエジプト復興を指している。
※イザヤ19:1~22より
エジプトは患難時代、真の神の祭壇を建て、その結果反キリスト勢力から圧力受けるが、神がエジプトを救われる。こうしてエジプトは神を礼拝することになる。エジプトは真の神を礼拝し、神はエジプトの再生と癒しをもたらすことになる。
※エゼキエル29:1~16では、千年王国でのエジプトについて預言されている。
※この時代のエジプトの滅びと回復が、大患難時代から千年王国において最終的に成就する。
※エジプトが真の神を信じたとき、イスラエルとの間に平和が生まれ、エジプトは千年王国において、小国ではあるが王国となる。

27節:わたしのしもべヤコブよ、恐れるな。イスラエルよ、おののくな。見よ。わたしがあなたを遠くから、あなたの子孫を捕囚の地から救うからだ。ヤコブは帰って来て、だれにも脅かされずに平穏に安らかに生きる。

・イスラエル回復の預言が示される。
※エジプトの最終的な救いを示した後、イスラエルの未来の救いについて示される。
・「恐れるな、失望するな」と命じる神。
・神はイスラエルの民を捕囚から、また、世界離散から救うとされる。
※メシア的王国の成就を示している。
・イスラエルの民はその時、おびえるものが何もなく、快適に暮らす回復と祝福がある。
※この箇所はエレミヤ30:10~11とほぼ同じであり、引用である。

28節:わたしのしもべヤコブよ、恐れるな。──主のことば──わたしが、あなたとともにいるからだ。わたしは、あなたを追いやった先のすべての国々を滅ぼし尽くす。しかし、あなたを滅ぼし尽くすことはない。ただし、さばきによってあなたを懲らしめる。決してあなたを罰せずにおくことはない。」

・更にイスラエルの存続が示される。
・最終的には神が迫害する国を叩くから、イスラエルの存続は保証される。
・「滅ぼし尽くすことはない」・・滅ぼしに近いことが与えられる。→罰がくだされる。
※裁きは人や国を悔い改めへと導くことが目的である。

犯した罪に相応する罰が課せられることになる。バビロン捕囚も、神にとってはイスラエルの民に対する気付きの促しである。
※その結果、その気付きの促しに応答する少数の者たちが、存続して行くのである。

気付きの促し⇒罪の気付きと悔い改め⇒罪の刈り取り(訓練)⇒忍耐(神との交わり)⇒感謝と喜びと謙遜⇒霊的成長

 

『生き方を世に示そう』
・バビロン捕囚により、国は失われ、更にエジプトに移民した民までが裁かれるという、当時のイスラエルの民にとって最大の悲劇の中、異邦人エジプトに将来の救いを示されている神。
・これは、アブラハム契約の有効性を強調するものと思われる。それは、真の信仰者として生きる使命を思い出せ!と、気付きの促しをしてくださっているということではないか。
・イエス様の新しい契約で、イスラエル人と私たち異邦人への救いの道が示されたが、この道は、救われた者としての生き方を世に示すという使命があることを忘れてはならない。
・富や権力を捨てろ!、というのではなく、それよりももっと素晴らしい神の存在に心が向き、喜び、感謝して、どんな試練も乗り越えられる歩みとなるよう、共に歩んで行きましょう!
「このように、あなたがたの光を人々の前で輝かせなさい。人々があなたがたの良い行いを見て、天におられるあなたがたの父をあがめるようになるためです。」マタイ5章16節 

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