イスラエル周辺国のアンモンに関する預言を見て行きます。アンモンの概略情報を見ておきましょう。
1.アンモン人について
・アンモンの地・・聖書地図6、E/4.5、ほか。
・首都:ラバ・アモン(現在のアンマン)
・アンモン人の祖はベン・アミ。その父はロト。母はロトの下の娘。
・ロトはアブラハムの甥。アンモン人はアブラハムと血縁関係。
・アンモン人はヨルダン川東に定住。申2:19~21、民21:24参照。
2.アンモンとイスラエルの関わりについて
・アンモンは侵略的軍事国家であり、イスラエル部族のガド族の地を狙っていた。
アッシリヤが北イスラエルの反乱を鎮圧して、ガドの地からイスラエルの民を追放した。
それを機に、アンモンはガドの地を自分たちのものにした。Ⅱ列15:29、17:6と同じ時期。
・アンモン人はイスラエルに宗教的影響を与える。彼らの偶像は、モレク神である。
ソロモン王はアンモン人女性を迎えた。彼女はイスラエルにモレク神を礼拝させることとなった。Ⅰ列11:1~8参照。
過去からイスラエルは偽物の神に仕えていた・・士師10:6。
アンモンはイスラエルに対して、その歴史のすべての時代で悪い影響を与える。
1節:アンモン人について。主はこう言われる。「イスラエルには子がいないのか。世継ぎがいないのか。なぜ、ミルコムがガドを所有し、その民が町々に住んでいるのか。
・「イスラエルに子はいないのか、世継ぎがいないのか」・・なぜ、ガドの地をアンモンが支配しているのか?
※北イスラエルは滅びたが、土地の所有権はイスラエルにある。アブラハム契約。
・「ミルコム」・・(ヘ)melek・・「王」の意味。ミルコム神とも・・Ⅰ列11:5。
・この melek は、モレク神の別の綴りとも読める。
※ユダヤ人の土地をモレク神の民アンモンが所有しているのはなぜか?(反語)
※アブラハム契約の土地の条項・・この契約は、無条件契約である。
※この土地の奪取は、アッシリヤ遠征時のBC735年~BC734年に起こった。
※イスラエルの地を偶像が所有している。→偶像礼拝に対する裁きとなる。
2節:それゆえ、見よ、その時代が来る。──主のことば──そのとき、わたしはアンモン人のラバに戦いの雄たけびを聞かせる。そこは荒れ果てた廃墟となり、その娘たちは火で焼かれる。イスラエルがその跡を継ぐ。──主は言われる──
・預言的未来が示される。・・裁きの時が来る、という主の宣言。
・「ラバ」・・聖書地図6、G/5・・アンモンの首都。
・「雄たけび」・・侵略のラッパの音・・神はラバ侵略の合図をラバの人々に聞かせる。
※日本人的には「鬨の声」と思われる。
・「娘たちは焼かれる」・・ラバを母体とし、娘たちはその周辺都市。アンモン全域。
・最終的には、イスラエルがその地(ガドの地)を所有することになる。
※メシア的王国時代に成就。
※現在も、アンマンは神の裁きのもとにある。
3節:ヘシュボンよ、泣き叫べ。アイが荒らされたから。ラバの娘たちよ、わめけ。粗布をまとえ。嘆いて囲い場の中を走り回れ。ミルコムが、その祭司や首長たちとともに、捕囚として連れて行かれるからだ。
・「ヘッシュボン」・・フルクテンバーム博士によれば、エレミヤ時代のヘシュボンはアンモンの都市であった可能性が高いと見ている。
※時代によってその町の支配者が変わることはよくある事。
※モアブの北端であり、アンモンの南端であるこの地は、支配権が移り変わる。→聖書地図4、F/4.5。
・「アイ」・・所在は不明で、町か地域かも不明だが、F博士は町と考えている。
※ヘシュボン、ラバ、が町であり、その流れから町と見ているのではないか。
・ラバとその周辺都市が荒らされ、人々が喪に服し嘆いて、逃げ回る光景。
・「ミルコム」・・モレク神という国の守護神。
・その祭司、上層指導部の人々が捕囚されて行くことになる。国の破滅。
4節:背信の娘よ、おまえの谷には水が流れている。なぜ、その谷を誇るのか。おまえは自分の財宝に拠り頼んで言う。『だれが私のところに来るだろう』と。
・「背信の娘」・・偶像礼拝のアンモンを指す。
・「谷」・・(へ)emek で、アッカド語(メソポタミヤ地域の言語)の emugu に似る。
※emugu は「力」を表すことから、渓谷という力に守られていることを示す。
※渓谷に守られている力が、神の目には、水のように流出していると指摘する。
・「なぜ誇るのか」・・豊かな富と天然の要塞により自分たちは安全と誇るのは、傲慢である。
※そんな傲慢を、神は裁かれる。
5節:見よ。わたしは四方からおまえに恐怖をもたらす。──万軍の神、主のことば──おまえたちはみな散らされて、逃げる者を集める者もいない。
・「四方から」・・全方位から→逃げる場所がない状態。大軍が一気に攻め込む。
・追い散らされ、組織化して戦うどころか、逃げることもできない状態。
☆アンモン王国は、BC586年頃に崩壊したと考えられている。
☆しかし、BC300年~AD300年までのアンモン人の歴史的記録がある。
アンモン人は、神の逆鱗に触れ、歴史からその存在を消されることになる。
6節:その後、わたしはアンモン人を回復させる。──主のことば。」
・モアブやエジプトと同様に、アンモンはメシア的王国時代に王国として回復される。
・彼らは、モアブと同じように、イスラエルの国に従う立場に置かれることになる。
『奉仕の受取人』
・私たちクリスチャンは、アンモンのように神の怒りに触れるような歩みをしてはいけません。アンモン人はイスラエルの土地を奪い、神の喜ばないことをして裁かれてしまいました。
・私たちは、何よりも神の期待に応え、神が喜ばれることを優先して行う者となることが求められていることを覚えましょう。その基本が「神を愛し、隣人を愛せよ」であり、神の命令です。
・神が隣人を愛せよと命じるから、自分の仕事は終わったけど手伝おう!でも、相手は、何のリアクションもお礼もない。手伝ってあげたのになんか気分が悪い!さっさと帰れば良かった!と思ったとしよう。
・これは、動機の持ち方が問題!なのです。すべては神が喜ぶから、と言う動機にすれば良いのです。その奉仕が人に感謝されなくても、だれにも気付かれなくても、完璧な神が見ておられ喜ばれるから、幸いを得ることができる!のです。
「何をするにしても、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。あなたがたは、主から報いとして御国を受け継ぐことを知っています。あなたがたは主キリストに仕えているのです。」コロサイ 3章23~24節


