15節:まことにイスラエルの神、主は、私にこう言われた。「この憤りのぶどう酒の杯をわたしの手から取り、わたしがあなたを遣わすすべての国々に、これを飲ませよ。
・エレミヤに神からの命令・・・怒りの杯を全ての諸国に飲ませよ!
※1:10で示された預言の提示。(これまではユダへの裁きが語られていた)→異邦人諸国への預言が示される。(しかし、詳細は46~51章)
16節:彼らは飲んで、ふらつき、狂ったようになる。わたしが彼らの間に送る剣のゆえである。」
・神が彼らに剣のわざわいを送るので、彼らは狂ったような行動をとることになる。
※剣→神の一方的な破壊の御業
17節:そこで、私は主の御手からその杯を受け取り、主が私を遣わされたすべての国々の民に飲ませた。
・エレミヤは神に従って、怒りの杯である神の裁きについて国々に示す。
※神の怒りの杯を飲まされる国々が示される。
18節:まず、エルサレムとユダの町々とその王たち、高官たちに。彼らを今日のように廃墟とし、恐怖のもと、嘲りとののしりの的とするためである。
19節:また、エジプトの王ファラオと、その家来たち、首長たち、そのすべての民、
20節:すべての混血の民、ウツの地のすべての王たち、ペリシテ人の地のすべての王たち、すなわちアシュケロン、ガザ、エクロン、アシュドデの残りの者たち、
21節:エドム、モアブ、アンモン人、
・はじめに示されたのはユダ、エルサレムの都市の王や高官たち。
・廃墟(第1回目の捕囚を皮切りに)となり、嘲りの的とする。
・次に、エジプトの王ファラオとその家来ほか。※その詳細は46:1~26で示される。
・ウツの地の国々。→ヨブの出身地。※中川先生→死海南東の地域。明確には不明。
・ペリシテ人の地の国々※アシュケロン、ガザ、エクロン、アシュドデ、エドム、モアブ、アンモン人
22節:ツロのすべての王たち、シドンのすべての王たち、海のかなたにある島の王たち、
23節:デダン、テマ、ブズ、もみ上げを刈り上げているすべての者たち、
24節:アラビアのすべての王たち、荒野に住む混血の民のすべての王たち、
25節:ジムリのすべての王たち、エラムのすべての王たち、メディアのすべての王たち、
・ツロ、シドン、地中海のかなたの島(キプロス、クレタ諸島)の、それぞれの王たち。
※、ツロ、シドンは港湾都市で、交流のある地中海の島々も加わる。
・デダン、テマ、ブズの人々。彼らはもみあげを刈り上げる習慣。ユダヤ人とは反対。
※テマは、アカバ湾の南東322キロ。デダンはテマの西に位置すると言われる。
※詳細は不明。

・アラビア、荒野の混血の民(様々な国から集まった混血のグループ集団)の、それぞれのすべての王たち
・ジムリ、エラム、メディア、それぞれのすべての王たち
☆ユダ、エルサレムを中心に、全地域に語られていることに注目!
26節:北国のすべての王たち、近い者も遠い者も一人ひとり、地の面のすべての王国である。そして、彼らの後でバビロンの王が飲む。
・北国のすべての王たち、そしてバビロンに加担したすべての地上の王たち。
・これらの王たちが全て神の怒りの杯を飲まされる者たち。
・最後にそれらの後で、バビロンの王(Sheshach)「バベル」の暗号表記→アトバシュ置換が怒りの杯を飲まされる。
このリストが示す意味は終末預言である。
・地上のすべての王たちが裁かれ、最後にバビロンの王が裁かれる。
※ほとんどの王たちはすべて複数形、バビロンの王は単数形。(特殊な表現Sheshach)
・バビロンのペルシアによる陥落ではなく、大患難時代の最終的バビロン転覆を指す。
※イザヤ13:1~14:23、黙18:1~24参照。
バビロン特定の王である反キリストは神の怒りの杯を最後に飲まされる。
27節:「あなたは彼らに言え。『イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。わたしがあなたがたの間に送る剣のゆえに、飲め、酔え、吐け。倒れて起き上がるな。』
28節:もし、彼らが、あなたの手からその杯を取って飲むことを拒むなら、彼らに言え。『万軍の主はこう言われる。あなたがたは必ず飲むことになる。
・エレミヤは、怒りの杯が神の剣であることを示す。神の一方的な破壊。
※彼らがこの預言を拒否しても、必ず起こる。
※たとえエレミヤの預言(46章~51章)を否定したところで・・。
・この剣という裁きは受けなければならない宿命。
29節:見よ。わたしの名がつけられているこの都に対して、わたしはわざわいを下し始めているからだ。あなたがたは罰を免れようとするのか。免れることはできない。わたしがこの地の全住民の上に、剣を呼び寄せているからだ──万軍の主のことば。』
・「見よ」・・イスラエルを裁き始めた神を見よ!
※捕囚の第1回目が開始された。ユダヤの民の悲劇の舞台が始まった。
・それは、いずれ異邦人にも裁きが及ぶことを示している。
※イスラエルは神の民。それを裁く神が背信の異邦人を裁かない理由がない。
30節:あなたは彼らにこのすべてのことばを預言して言え。『主は高い所からほえ、聖なる御住まいから声をあげられる。その牧場に向かって猛々しくほえ、ぶどう踏みをする者のように、地の全住民に向かって叫び声をあげられる。
31節:その叫び声は地の果てまでも響き渡る。主が諸国の民と争い、すべての肉なる者をさばき、悪者どもを剣に渡されるからだ。──主のことば──
※13節で語られた、「エレミヤが万国に預言したことの実現」が語られる。
・主は、地上の全人類に向けて、天から吠え、叫ばれる。
・「主はブドウ踏みをする者」→全人類は樽の中の潰されるブドウ。黙14:17~20
・その声は全地球に響き渡る。→対象は人類のすべて。
・悪者は皆、剣の裁きを受けることになる。回避不可能。
32節:万軍の主はこう言われる。見よ。わざわいが国から国へと移り行き、大いなる暴風が地の果てから起こる。
・この剣のわざわいはある国から別の国へと伝播する。世界的な規模で展開する。
・この預言は大患難時代の国々への裁きによって成就する。
※詳細は30章~33章で語られる。
33節:その日、主に殺される者が地の果てから地の果てまでに及び、彼らは悼み悲しまれることなく、集められることなく、葬られることもなく、地の面の肥やしとなる。』」
・「その日」・・神の裁きの日。
・全世界の殺された人々は、地の肥やしのごとく、何の扱いも受けない。
※かつてイスラエルの民に語られたこと(8:2、9:22など)が、異邦人にも起こる。
34節:牧者たちよ、泣き叫べ。群れの飼い主たちよ、灰の中を転げ回れ。あなたがたが屠られ、散らされる日が来たからだ。あなたがたは、尊い器が砕かれるように倒れる。
35節:逃げ場は牧者たちのうちから消え失せる。逃れ場は、群れの飼い主たちのうちから。
36節:牧者たちの叫ぶ声がする。群れの飼い主たちの泣き声が。主が彼らの牧場を荒らしておられるからだ。
・「牧者たち」・・「指導者たち」
・各国の指導者たちは、陶器が粉砕されるごとく倒される。
・その裁きから逃れる方法はない。→富も何の役にも立たないことを知る。
・牧者たちの嘆きの叫び声が、神のさばきの間ずっと続く。
37節:平和な牧場も、主の燃える怒りによって荒れすたれる。
・平和に見える国も、神は裁き、荒廃をもたらす。
※神は偽りの平和をも粉砕する。
38節:主は若獅子のように仮庵を捨てた。虐げる者の怒り、主の燃える怒りによって、彼らの国が荒れ果てるからだ。
・「仮庵(ヘ)soke 茂み、隠れ家、秘密の意味を捨てた」・・「身を隠されていたところから」獅子のように出現した。
※神は裁きの為に身を隠していた茂みから出られた。
・その裁きは激烈で、史上最大の恐怖となる。
☆捕囚の第1回目が始まり、ユダヤの民の苦難の歴史が始まるが、神はユダヤの民に特別な思いがあることを示されている。
☆25章の後半15~38節は46章~51章の前振り。26章から45章まで再び神の民への預言が語られることになる。
『神の(ような)民』
・神はイスラエルの民を選ばれ、彼らに律法を与え、神の民として国を治め、神の栄光を表すことを期待された。神の民としての生きる道が示された。
・かつて、アダムは蛇の誘いに乗り、神のようになりたいと思い(創3:5)、その結果神を裏切ってしまったが、イスラエルの民も神の民となるはずが、「神のような民」になってしまった。
・心の中心に神を据えることで、自身が神中心となり、必然的に考えと行動の中心は神となる。そうでなければ、神を信じて、神を心の中心に据えたことにはならない
・救いの道は私たち異邦人にも示され、「神の子」となる聖霊、特権、律法が与えられた。旧約の民の背中を見て、私たちこそ「神のような子」ではなく、神に従順で忠実な子を目指そう!
「すべてのことを、不平を言わずに、疑わずに行いなさい。それは、あなたがたが、非難されるところのない純真な者となり、また、曲がった邪悪な世代のただ中にあって傷のない神の子どもとなり、いのちのことばをしっかり握り、彼らの間で世の光として輝くためです。」ピリピ書2:14~16抜粋