ゼパニヤ2章1節~15節
1節~7節はゼパニヤのことば。ただし、5節Cは神のことば。
1節~3節:1章17節~18節を受けて語られている。「恥知らずの民」は、一般的には異邦人だが、ここではユダヤ人のこと。不信仰な状態での回復の預言が語られる。3節は、残れる信仰者の救いが示されている。「柔和」の重要性を認識!(ゼパニヤ9:9、マタイ5:5、21:5)
4節~15節は、周辺諸国に下る裁き
[裁かれるとされる周辺諸国]
4節~7節:ユダの西に位置するペリシテの地。各地に王が存在していた。いわゆる都市連合国家である。クレタ人はペリシテ人のこと。5節bでペリシテのカナンの滅びを宣言している。実際に歴史上ペリシテ人はいなくなり、アシュケロンは1948年以降、イスラエルの領土となっている。
8節~9節は神のことば。
8節:ユダの東に位置するモアブとアンモンの裁き。彼らは、ロトと二人の娘との間の忌まわしい子の子孫。
神の民をそしり、領土の所有に関して高慢になった。反ユダヤ主義の罪。
9節:「わたしは生きている。」と神は言われる。彼らは、ソドムやゴモラのように罰せられ、領土は荒れ、ついにはイスラエルの残れる者がその地を受け継ぐ。
10節~11節はゼパニヤのことば。
10節:彼らの高慢が原因だ。神を無視し、主の民をそしり、高ぶった。
11節:神の裁きにより、彼らに恐れが下る。その時偶像は何の助けにもならないことが分かり改心する。すべての異国の民も主を礼拝する。
12節は神のことば。
12:クシュはユダの南に位置する。クシュ人とはエチオピア人のこと。この時代はエジプトよりもエチオピアの存在が大きかった。紀元前671年にアッシリアがエジプトに侵攻した時、クシュはエジプトから撤退し、後退し始める。
13節~15節は神のことば。
13節:アッシリアはユダの北に位置する。主はアッシリアとニネべを砂漠にされる。
14節~15節:完全なるアッシリアの裁きにいたり、神に反する者たちの裁きは完結する。特にアッシリアは奢りの極みであったが、丸裸となる。神と神の民をあざける者は、後にあざけられることになる。