ゼカリヤ1章7節~21節

7節:ダレイオスの第二年、シェバテの月である第十一の月の二十四日に、イドの子ベレクヤの子、預言者ゼカリヤに、次のようなのことばがあった。

8節:夜、私が見ると、なんと、一人の人が赤い馬に乗っていた。その人は、谷底にあるミルトスの木の間に立っていた。そのうしろには、赤毛や栗毛や白い馬がいた。

ダレイオス第2年、11月(シェバテの月)24日に、ゼカリヤに預言。【第一の幻】
赤い馬に乗るひとりの人・・第2位格の神の表現(受肉前のイエス様)
谷底・・「低い地、窪地」の意味で、象徴的には異邦人世界。
ミルトスの木・・芳香常緑灌木。数メートルになるが建築材には向かず、謙虚・慎ましさの象徴。また、仮庵の祭りの小屋造りに用いられ、祝福を示す木で、終末的希望を意味する。エステル記のエステルのヘブル語はハダサであり、ハダサはミルトスの意味。

毛、栗毛、白い馬・・異邦人世界の統治役の天使たち。


9節:私は「主よ、これらの馬は何ですか」と尋ねた。すると、私と話していた御使いが「これらが何なのか、あなたに示そう」と言った。

私(ゼカリヤ)は「主よ、これらの馬(赤毛や栗毛や白い馬)は何ですか」と尋ねた。すると、私と話していた御使い(受肉前のイエス様)が「これらが何なのか、あなたに示そう」と言った。

 

10節:すると、ミルトスの木の間に立っていた人が答えた。「これらは、地を行き巡るためにが遣わされた者たちだ。」

すると、ミルトスの木の間に立っていた人(受肉前のイエス様)が答えた。「これら(赤毛や栗毛や白い馬)は、地を行き巡るために主が遣わされた者たちだ。」

*これらの馬⇒主が遣わされた者たち(異邦人世界の統治役の天使たち)

 

11節:すると彼らは、ミルトスの木の間に立っているの使いに答えた。「私たちは地を行き巡りましたが、まさに全地は安らかで穏やかでした。」

すると彼ら(主が遣わされた異邦人世界の統治役の天使たち)は、ミルトスの木の間に立っている主の使い(受肉前のイエス様)に答えた。「私たちは地を行き巡りましたが、まさに全地は安らかで穏やかでした。」

「異邦人世界を見て回りましたが、安らかで穏やかでした。」と答えるが、この穏やかさは、決して平和と言うわけではない!(15節と関連がある)

12節:それに答えての使いは言った。「万軍のよ。いつまで、あなたはエルサレムとユダの町々に、あわれみを施されないのですか。あなたが憤られて七十年になります。」

受肉前のイエス様が、神に尋ねられた。
何故、エルサレムとユダの町々にあわれみを施さないのですか?
バビロン捕囚後、70年が経過しています。異邦人中心の世界でよろしいのですか?

 

⁂さて、なぜ70年なのか?

捕囚期間が70年と言う意味
エレミヤによって、捕囚期間が70年であることが預言されていた。
エレミヤ25:11~12
エレミヤ29:10

では、なぜ70年でなければならなかったのか。
出エジプト23:10~11に安息年の規定がある。7年目に土地を休ませなければならない。
イスラエルは、この規定を500年間無視してきた。
BC520年+500年=BC1020年・・・・サウル王就任の時、ユダヤの王制の開始年。
500年÷7≒70回(71.4回)となり、出エジプトの安息年の規定が取り戻された。

500年間に安息年を守っていたら、およそ70回、つまり70年は休ませなければならなかった年となる。
この事はレビ26:34~35、Ⅱ歴36:21にも記載あり。


13節:するとは、私と話していた御使いに、恵みのことば、慰めのことばで答えられた。

主は、私(ゼカリヤ)と話していた御使い(受肉前のイエス様)に恵みと慰めの言葉で答えられた。

 

14節:私と話していた御使いは私に言った。「叫んで言え。『万軍のはこう言われる。わたしは、エルサレムとシオンを、ねたむほど激しく愛した。

私(ゼカリヤ)と話していた御使い(受肉前のイエス様)が語る。民に叫ぶほどに伝えよ!創造主なる神はエルサレムとシオンをねたむほどに激しく愛している。

そしてこのねたむほどの愛は、私たちにも同様に注がれている!!


15節:しかし、わたしは大いに怒る。安逸を貪っている国々に対して。わたしが少ししか怒らないでいると、彼らは欲するままに悪事を行った。』

一方で、神は異邦人に対し激怒している。わずかしか叱らないと彼らは増長する。
やりたい放題の悪事を行う。つまり、反ユダヤ主義に走る異邦人諸国。

神殿再建は明らかに、異邦人世界に一石を投じることとなる。これは、サタンへの楔(くさび)とも考えられる。

16節:それゆえ、はこう言われる。『わたしは、あわれみをもってエルサレムに帰る。そこにわたしの宮が建て直される。 ―万軍ののことば―  測り縄がエルサレムの上に張られる。』

17節:もう一度叫んで言え。『万軍の主はこう言われる。わたしの町々には、再び良いものが満ちあふれ、は再びシオンを慰め、再びエルサレムを選ぶ。』」

神は明確に、神殿再建と言う事業を導かれた。民が行動するが、実際に導かれたのは神である。神が主権者である。
「測り縄が・・・」とは、測量が始まり神殿再建がはじめられたことを示す。
更にもう一度神は告げられる。神は「神が共にいる」ことを告げて、民を激励しておられる!
再建された町は良いものに満ち溢れる。
神は、そのあわれみで、エルサレムとイスラエルの民を選ばれた!

神殿再建は神の御心である。その背後には神の深い愛が示されている。
心折れることなく、確信をもって神殿再建に邁進せよ!と神は叫ばれている!

18節:私が目を上げて見ると、なんと、四つの角があった。

新たな幻【第2の幻】が示される。それは「4つの角」であった。

 

19節:私と話していた御使いに「これらは何ですか」と尋ねると、彼は言った。「これらは、ユダとイスラエルとエルサレムを散らした角だ。」

私と話していた御使い(受肉前のイエス)に、これら(4つの角)は何かと尋ねる。

それは、ユダとイスラエルとエルサレムを散らした角 ⇒ 南ユダ王国と北イスラエル王国と都エルサレムを攻め立てた4つの帝国 ⇒ バビロン、メド・ペルシャ、ギリシャ、ローマの4つの異邦人王国(ダニエル書に登場する)最後に出て来るローマとは、ローマに続く帝国主義国も含む。最終的には反キリストの支配となる。


20節:そのとき、は四人の職人を私に見せてくださった。

21節:私が「この人たちは、何をしに来たのですか」と尋ねると、主は次のように言われた。「これらはユダを散らして、だれにも頭をもたげさせなかったあの角だ。この人たちは、これらの角を震え上がらせるために、やって来たのだ。ユダの地を散らそうと角をもたげる国々の角を打ち滅ぼすためだ。」

主は4人の職人をゼカリヤに見せてくださった。
ゼカリヤが彼らの目的を聞くと、主は言われた。
ユダを散らそうとする先の4つの帝国を滅ぼす4人の人物。
1. バビロンを滅ぼしたキュロス王

2. ペルシャを滅ぼすアレクサンドロス王

3. ギリシャを倒し、ローマ帝国の基礎を築いた「ローマの将軍」

4. 反キリストによる帝国主義を打ち壊す再臨のイエス・キリスト

神は現れてくる大国に対して、神の御心の中に既に勝利の備えがあることを、この幻によって示された。

2022年12月25日