エズラ記1章7節~2章70節

1章7節~11a節
キュロス王は、ネブカドネツァル王(バビロン)が神殿から奪った主の宮の器を、財務官ミテレダテに運び出させ、その数を確認させた。
その器類を、ユダの首長シェシュバツァルに渡した。

           ➥彼については諸説ある①ゼルバベル ②ペルシャの高官管

 金の皿30・銀の皿1000、香炉29      ③ダビデの家系に属するユダヤ人

 金の鉢30、銀の鉢410、その他1000点
 金・銀の用具5400点
      合計7,899点!

 

1章11b節~2章2a節
ネブカドネツァルの剥奪品(金・銀の用具)は、捕囚民がエルサレムに上る時、シェシュバツァルが携行した。こうした待遇の元で、捕囚民は解放された。
解放された民は、捕囚された民の一部であった。決して多くはない。
この州・・・ペルシャの行政区であるユダを指す。
解放され、自らの国に帰ったリーダー的人々のリストが示される。
ゼルバベル→総督、ヨシュア→大祭司、セラヤはエズラの父(7:1)
ネヘミヤ・・・ネヘミヤ記の著者とは異なる人物⇒著者ネヘミヤは90年後に帰還
モルデカイ・・エステル記のそれとは異なる人物⇒エステル記は約60年後の事

2章2b節~20節
11人のリーダーと共に帰還した人数が示される。
3節~20節:氏族・家族ごとの人数リスト。
このリストにリーダーの数が含まれているかどうかは不明。
合計15,604人

 

パハテ・モアブ族⇒「モアブの長官」というような意味で、かつてユダがモアブを支配し         ていた時の長官職とも考えられる。
ギバル族⇒ネヘミヤ記ではギブオン族

2章21節~35節
21の町や村ごとに人数がリストアップされている。
ユダ(エルサレム近郊)、ベニヤミンの地域。
エルサレム神殿再興の思いは、南ユダ王国の民が中心となっていたと思わせる。
合計8,540人


新共同を見ると、○○人の時は男子○○人と記載され、族の時は一族○○人と記載されている。これが何を意味するかは不明だが、帰還した民は単純に表記された人数だけではなさそうだ

2章36節~39節
祭司がリストアップされている。
合計4,289人


2章40節~42節
レビ人がリストアップされている。
合計341人


2章43節~58節
宮に仕えるしもべたちがリストアップされている。
合計392人


2章59節~60節
テル・メラフ、テル・ハルシャ、ケルブ、アダン、イメルからの引き揚げ者たち。
彼ら(デラヤ族、トビヤ族、ネコダ族)は先祖の家系と血統がイスラエル人である証明ができない人たち。
合計652人


2章61節~63節
祭司の子孫と思われる氏族は、ホバヤ族、ハ・コツ族、バルジライ族。
彼らは系図が無く、大祭司(ウリム、トンミムが使える祭司)が神の意向を伺い知るまでは、聖なる祭司の食べ物(ささげものの祭司分)は食べてはならないとされた。

ここまでの帰還民のリストの合計は、29,818人。

2章64節
帰還民の合計数が書かれている。42,360人
これまでの数字の合計29,818人と異なる。
この差は、

*家族の人員が含まれた数。  
*他の10部族からの帰還民も含まれた数。


2章65節~67節
男女の奴隷:7,337人、 男女の歌い手:200人。 総人員は、49,897人
馬:736頭、 らば:245頭、 らくだ:435頭、 ろば:6720頭

家畜が多いのは、戦いよりも、先ずは再興!の思いが強かったのではないか!
一次帰還民は支援を得て、希望に満ち溢れ、故郷を目指したに違いない!

 

2章68節~69節
帰還民は、エルサレムの主の宮の場所に向かった。
一族のかしらの中のある者たちは神殿再建のために進んでささげた。
それらは工事資金となった。
金61,000ダリク(ダリヨスの金貨8.4g)→512.4kg
銀5000ミナ(1ミナ=575g)→2875kg
祭司の長服100着
神殿再建に対する多額の献金をする背景⇒神の預言が見事に成就したという事実があり、それを体験した喜びが人々を動かしたと考える。

2章70節
全イスラエルは、エルサレムに向かい、その後、自分たちの町々に住んだ。
 ユダ、ベニヤミン以外の10部族も参加していたことが分かる。
町々とは、ベツレヘム、アナトテ、ラマ、ゲバ、ベテル、エリコなど。

→ユダ、そしてベニヤミンの地や、その近郊。

帰還という奇蹟を実感した人々は南ユダも 北イスラエルも関係なく、彼らのアイデンティティが揺さぶられたのではないか!彼らはこの時点では、『残れる民』であった!

   

2023年06月15日