オバデヤ8節~14節
何故、エドムは諸国から信用されず、裁かれることになるのか?
エドムの足跡
歴代王 | 該当聖書箇所 | 内容 |
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(荒野放浪最後の迂回事件) | 民20:14~21 | 嫌がらせ |
サウル王 | Ⅰサム14:47 | 戦い |
ダビデ王 | Ⅱサム8:13~14 | 戦い |
ソロモン王 | Ⅰ列1:16~22 | 制圧 |
ヨラム王(北)+ヨシャパテ王(南) | Ⅱ列3章 | 協力してモアブを攻めるが |
ヨシャパテ王(南) | Ⅱ歴20章 | 逆に、エドムの軍が滅ぼされる |
ヨラム王(南) | Ⅱ列8:20~22 | エドム独立するⅡ歴21:16~17 |
アマツヤ王(南) | Ⅱ列14:7~ | 1万人を打ち、セラと言う町を倒す |
アハズ王(南) | Ⅱ歴28:16~19 | エドムがユダを攻め、捕虜にする |
王の年代表
南ユダ王 | BC | 善か悪か | 北イスラエル王 | BC | ||
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1 | レハブアム | 931~913 | X | 1 | ヤロブアム | 931~910 |
2 | アビヤム | 913~911 | X | 2 | ナダブ | 910~909 |
3 | アサ | 911~870 | 〇 | 3 | バシャ | 909~886 |
4 | ヨシャパテ | 872~848 | 〇 | 4 | エラ | 886~885 |
5 | ヨラム | 853~841 | X | 5 | ジムリ | 885(7日間) |
6 | アハズヤ | 841~841 | X | 6 | オムリ | 885~874 |
7 | アタルヤ | 841~835 | X | 7 | アハブ | 874~853 |
8 | ヨアシュ | 835~796 | 〇 | 8 | アハズヤ | 853~852 |
9 | アマツヤ | 796~767 | 〇 | 9 | ヨラム | 852~841 |
10 | ウジヤ | 792~740 | 〇 | 10 | エフー | 841~814 |
11 | ヨタム | 750~732 | 〇 | 11 | エホアハズ | 814~798 |
12 | アハズ | 743~716 | X | 12 | ヨアシュ | 798~782 |
13 | ヒゼキヤ | 729~687 | 〇〇 | 13 | ヤロブアムⅡ | 793~753 |
14 | マナセ | 697~643 | X X X | 14 | ゼカリヤ | 753~752 |
15 | アモン | 643~641 | X | 15 | シャルム | 752(1ヶ月) |
16 | ヨシヤ | 641~609 | 〇〇〇 | 16 | メナヘム | 752~742 |
17 | エホアハズ | (在位3ヶ月) |
X | 17 | ペカフヤ | 742~740 |
18 | エホヤキム | 609~598 | X | 18 | ペカ | 740~732 |
19 | エホヤキン | (在位3ヶ月) | X | 19 | ホセア | 732~722 |
20 | ゼデキヤ | 597~586 | X | 20 | ||
21 | ゼルバベル | 〇 |
エドムの歴史
詩編137篇・・・バビロン捕囚の中で歌う悲しみと決意の歌。
「主よ 思い出してください。エルサレムの日に『破壊せよ 破壊せよ。その基までも』 と言った エドムの子らを。」
バビロン捕囚前は、エドムは南ユダと同盟を結んでいた。ところが、・・
バビロンがエルサレムを攻撃すると、バビロンに加担し、裏切った。
更に捕囚された後のエルサレムに入り、自分の土地だと主張し喜んだ。
それを見たバビロンはエドムを罰するために攻めた。
その後、BC5世紀にアラブ系のナバテヤ人がエドムを攻め、ボツラから追い出し、 ボツラはナバテヤ人のものとなり、エドム人は西のイドマヤに移る。
更にこのイドマヤ人はユダヤ地方に移り住み、ユダヤ教に改宗させられた。
時が流れて、BC47年には、イドマヤ人アンティパテル2世はユダ、サマリヤ、ガリラヤの行政長官となり統治した。
彼の息子が、ユダヤの王に任じら、それがヘロデ大王である。彼はイエスを抹殺しようとした人物である。
ヘロデ大王は、エドムの末裔である!!
その後、66年にユダヤの反乱が勃発。イドマヤ人も戦うが、70年にイドマヤは民族として表舞台から姿を消す。(離散した者があったようだが・・)
エドムのイスラエルへのいじめは、神への反抗であり、犯行である。
エゼ35:5~15を通して、神の怒りを知ろう!
こうして旧約と共に存在を消すエドム
イスラエルは現在、国として存在しているが、エドムは存在していない。
こうした情報を踏まえ、エドムの罪について学びます。
8節:その日には、―主のことば― わたしは、エドムから知恵ある者たちを、エサウの山から英知を消し去らないであろうか。
「その日には、」・・主の裁きの日。これは、「主の日」とは異なる表現で、エドムを裁く日に限定している。これは将来の患難時代の予表である。
英知・・それは神の知恵、神の民の兄弟としての絆による祝福は取り去られる。
9節:テマンよ、おまえの勇士たちは気をくじかれる。虐殺され、エサウの山から一人残らず断ち切られる。
10節:おまえの兄弟、ヤコブへの暴虐のために、恥がおまえをおおい、おまえは永遠に断たれる。
「テマン」・・・エドムの一つの町。テマンの町も防御にはならず、皆殺しにされる。
その原因は、神が恥ずべきと見る、兄弟として相応しくない行動のためであり、永遠に裁かれることになる。
11節:他国人がエルサレムの財宝を奪い去り、外国人がその門に押し入り、エルサレムをくじ引きにして取ったその日、おまえは素知らぬ顔で立っていた。おまえもまた、彼らのうちの一人のようであった。
敵(連合軍)がエルサレムを攻める時、見ぬふりをしていた。まるで、その一員であるかのようであった。(兄弟部族でありながら)
※くじ引き・・一国で攻めたのではないことがわかる
12節:おまえは兄弟の災難の日に、それを見ていてはならない。ユダの子らの滅びの日に、彼らのことで喜んではならない。その苦難の日に大口をたたいてはならない。
兄弟筋であるにもかかわらず、イスラエルの民の災難、そしてその滅びを喜び、大口を叩くとは、何たることか。
13節:おまえは彼らのわざわいの日に、わたしの民の門に入ってはならない。ほかでもないおまえが、彼の破局の日に、彼らの財宝に手を伸ばしてはならない。
エルサレムのわざわいの日にその門に入り、その破滅の日にそれを眺め、さらにその財宝を我がものとする。
14節:その逃れる者を断つために、別れ道に立ちふさがってはならない。その苦難の日に、彼らの生き残った者を引き渡してはならない。
逃れようとする者たちを助けるどころか、その逃避を邪魔し、それらを捕まえて捕虜として売り渡すようなことをする。
ペリシテ、アッシリヤ軍、またネブカデネザル王の侵略時に、このように動いたエドム。
むしろ、血族同士、小国同士なら助け合えばよいのだが・・・
血によって深いはずの絆が、他国にないほどの陰湿な態度となっている。