ヨナ1章1節~3節

1節:アミタイの子ヨナに、次のようなのことばがあった。

ヨナ・・ガリラヤ地方中央部ゼブルン地域のガテ・ヘフェル出身。ゼブルン族。北イスラエルの預言者。
「ヨナ」は「鳩」と言う意味。
ヨナの父は「アミタイ」。それは「真理」と言う意味である。
ヨナの名は、Ⅱ列王記14:25に登場する。


2節:「立ってあの大きな都ニネべに行き、これに向かって叫べ。彼らの悪がわたしの前に上って来たからだ。」

ニネべ・・アッシリアの首都。もともとはニムロデが築いた町。ニムロデは神への反逆者であり、帝国主義のはじめである。水が豊富で堅固な難攻不落の都市
ヨナの時代は、近隣諸国を吸収し巨大な都市になっていた。

3章3節から、ニネべは、行き巡るのに三日かかるほどの非常に大きな都であった。
4章11節から、人口は12万人以上と分かる。

ヨナに預けられた神のみことばは、イスラエル向けではなく異邦人向けであった。
その大国に行って、わたしのことばを叫べ!彼らの悪がわたしの前に上って来たからだ。
アッシリアは残虐的行為で他国を従わせていた。

イスラエルも少なからず影響受けていたか?
ヨナはこれを聞いてどう思ったか?

3節:しかし、ヨナは立って、の御顔を避けてタルシシュへ逃れようとした。彼はヤッファに下り、タルシシュ行きの船を見つけると、船賃を払ってそれに乗り込み、の御顔を避けて、人々と一緒にタルシシュへ行こうとした。

タルシシュ:当時の最西端の町。スペインの港町。(船賃はかなり高額と考えられる)
ヤッファ(ヨッパ):港町。ヤッファとニネベの距離は約900㎞。(広島ー新横浜間の距離)この距離を歩くのは大変な仕事である。

主の御顔を避ける・・神の約束の地(神の影響)から離れるという意味。

しかし、神は遍在される神。どこに行っても無駄と、ヨナは知っていたはず。
彼が、神殿、または神殿のある地から離れることは、神との交わりを遮断すること。祈らない、対話しない、と言う姿勢。覚悟をして背を向けているヨナ。
彼はタルシシュに向かう。当時の最西端の町。ニネベとは真反対方向。
当時の北イスラエルは、神の期待に応じない態度。預言者であるヨナは、北イスラエルの回復を何よりも求め、優先されるべきと考えていたのではないか。
万が一にも異邦人が悔い改めたりしたら、せっかくの選民イスラエルはどうなる?

2022年06月09日