ヨナ書の時代背景

ヨナ書の出来事の時期

一般的には、エリシャ~アモスまでのどこか・・BC896~BC753頃としている。
中川先生は、ヤロブアム2世の時(BC793~BC753)としている。
 ⁂アモス書、ホセア書と同時期であり、ヨナは彼らの預言を知っていたと見ている。
根拠として、Ⅱ列14:23~27を挙げている。
Ⅱ列14:25:「彼は、レボ・ハマテから、アラバの海までイスラエルの領土を回復した。それは、イスラエルの神、主が、そのしもべ、ガテ・ヘフェル出身の預言者、アミタイの子ヨナを通して語られたことばのとおりであった。」

ヤロブアム2世以前に語られたことばか?その時代に語られたことばか?の疑問は残る。

そこで、アッシリア帝国の勢力拡大の推移を見てみる!

 

《この時代のアッシリア帝国の勢力拡大動向について》
アダド・ニラーリ3世の時代(BC810~BC783)・・彼の治世の前半は若年と言うこともあり勢力拡大は不可。自国統一で精一杯!しかし、治世の後半は近隣諸国を侵略し、アラムのダマスコを押さえた。
彼の後継王、シャルマヌエセル4世、アシュール・ダーン3世、アシュール・ニラーリ5世(BC783~BC745)は、アルメニアのウラルトゥ王国に対する防御と、自国統一に専心し、勢力拡大は後回しになっていた。

こうした事情に加えて、ヤロブアム2世が用いられ、北イスラエルは、神の祝福により、全盛期を迎えることとなる。  

2022年06月09日