哀歌3章1節~33節
א「aleph」
1節:私は、主の激しい怒りのむちを受けて苦しみにあった者。
アクロスティックワード:ani「私は」
※神の怒りのもとに苦しんだエレミヤ。彼は、民と自分を同一視する舞台を整えた。
2節:主は、私を連れ去り、光のない闇を歩ませ、
アクロスティックワード:oti 「私を」
※良き預言者は希望を与えられたが、その成就まで闇の中を歩む必要があった。
3節:御手をもって一日中、繰り返し私を攻められた。
アクロスティックワード:ach 「確かに、全く」
※日本語訳にこの言葉はない。
※神の怒りはエレミヤ、すなわちユダ、エルサレムに確実に向かった。
ב「bet」
4節:主は、私の肉と皮をすり減らし、私の骨を砕き、
アクロスティックワード:bilah 「老化した」
※肉体的衰弱に焦点を置く。精神的ストレスは肉体をも衰弱させた。
5節:私に対して陣を敷き、苦味と苦難で私を取り巻き、
アクロスティックワード:banah 「彼は建てた、陣を敷く」
※明確に計画性を持って、精神的苦悩(苦み)を与えてきた。
6節:私を暗い所に住まわせられた。はるか昔に死んだ者のように。
アクロスティックワード:bemachashakkim、 mahsak 「暗い場所」
※霊肉のダメージで、死者がいるところに住んでいる気分→深い憂鬱へと導かれた。
ג「gimmel」
7節:主は私を囲いに入れて出られなくし、私の青銅の足かせを重くされた。
アクロスティックワード:gadar 「壁で囲んだ、壁を建てる」
※エレミヤの精神状態は、更に深刻な憂鬱状態へ。
8節:私が助けを求めて叫んでも、主は私の祈りを聞き入れず、
アクロスティックワード:gam 「はい、~さえ、~しても」
※エレミヤは自分の祈りが神に全く聞き届けられないように感じている。
9節:私の道を切り石で囲み、私の通り道をねじ曲げられた。
アクロスティックワード:gadar 「壁で囲んだ、壁を建てる」
※エレミヤの真っすぐな訴えは阻まれ、目的地には到達できなかった。
ד「dalet」
10節:主は、私には待ち伏せる熊、隠れたところにいる獅子。
アクロスティックワード:dov 「熊」
※獲物を狩る大型野生動物に、神の裁きを例えている。
11節:主は私を道から外れさせ、私を引き裂き、無残な姿にされた。
アクロスティックワード:drachai、 derek 「道」
※大型野生動物に襲われたような自分の姿を嘆いている。
12節:弓を引き絞り、私を矢の的のようにして、
アクロスティックワード:darek 「弓を引く」
※神が弓を引いて狙う的に、自分がなったような気分。F博士は「練習の的」と解説。
ה「hey」
13節:矢筒の矢を、私の腎臓に射込まれた。
アクロスティックワード:heivi 「入れた、射込ませた」
※神は常にエレミヤの急所を的にして、射続けていた。
14節:私は一日中、民全体の笑いもの、彼らの嘲りの歌となった。
アクロスティックワード:hayiti 「私は~になる」
※エレミヤは預言し、それらが成就したのに、自国民に笑い者にされた。(エレ20:7~8)
15節:主は私を苦菜で満腹にし、苦よもぎで酔わせ、
アクロスティックワード:hisbiani 「私を満たす」
※苦菜、苦ヨモギで腹が満ちる。エレミヤの精神状態を表現。
※苦菜は過ぎ越しの食卓に欠かせない象徴的食物。エジプトの奴隷生活を覚えるため。
ו「vav」
16節:私の歯を砂利で砕き、灰の中で私を踏みつけられた。
アクロスティックワード:vayyagreis, garas 「彼は壊れた」
※エレミヤは、神によって塵の中に踏む潰されたような感情を覚えた。
17節:私のたましいは平安から見放され、私は幸せを忘れてしまった。
アクロスティックワード:vatiznach, zanah 「取り除いた、拒否される」
※エレミヤは、神が彼から霊的平和を取り除いたことを嘆いている。
18節:私は言った。「私の誉れと、主から受けた望みは消え失せた」と。
アクロスティックワード:va-omar 「そして私は言った」
※エレミヤは絶望のどん底にいた。
※どん底は、上を見るだけ。神の道、神と人間との関係の探求へと向かうきっかけ。
ז「zayin」
19節:私の苦しみとさすらいの思い出は、苦よもぎと苦味だけ。
アクロスティックワード:zachar 「思い出す」
※過去を思い出せば、苦い思い出ばかり。預言しても人々は動かない。
20節:私のたましいは、ただこれを思い出しては沈む。
アクロスティックワード:zachar 「思い出す」
※思い出すほどにがっかりするエレミヤ。
21節:私はこれを心に思い返す。それゆえ、私は言う。「私は待ち望む。
アクロスティックワード:zot 「これ」
※鬱状態から希望へと心を動かす何か(これ)を思い返したエレミヤ。
※「これ」・・は、22節~33節を指している。
「これ」・・22節~33節の全体像
22節~24節:神の忠実な愛がエレミヤに希望をもたらす。
25節~30節:この愛に応えて、人は神の慈悲に信頼し、神に従う。
※25節~26節は、3章の中で最も重要な箇所と言って良い。
31節~33節:神は悲しみをもたらすが揺るぎない愛で慈悲を示される。
ח「chet」
22節:主の恵みを。」実に、私たちは滅び失せなかった。主のあわれみが尽きないからだ。
アクロスティックワード:chasdei 「慈しみ、恵み」→「ヘセド」chesed・・の複数形
※神の契約の愛、恵みを思い出し、そこに希望を見出したエレミヤ。
23節:それは朝ごとに新しい。「あなたの真実は偉大です。
アクロスティックワード:(ヘ)chadashim 「新しい」
※神の恵みはいつも新しく途切れない。神の忠実さは偉大!という宣言。
24節:主こそ、私への割り当てです」と私のたましいは言う。それゆえ、私は主を待ち望む。
アクロスティックワード:chelkei 「私の分」
※エレミヤは自分が神の相続者であることを確信した。→希望となった。
ט「tet」
25節:主はいつくしみ深い。主に望みを置く者、主を求めるたましいに。
アクロスティックワード:tov 「良い」
※神に望みを置き、神を求める者に、神は必ず良きことをなさるという約束。
26節:主の救いを静まって待ち望むのは良い。
アクロスティックワード:(ヘ)tov 「良い」
※神に希望を持つ者に、神は霊的な救いを約束される。
27節:人が、若いときに、くびきを負うのは良い。
アクロスティックワード:tov 「良い」
※こうした希望のくびきを若いうちに負うことは良いこと。ラビは「魂を鍛える」と教えた。
י「yod」
28節:それを負わされたなら、ひとり静まって座っていよ。
アクロスティックワード:yeisheiv 「座る」
※神の善意は沈黙のうちに見出すべきであり、それが神の御心であることを示された。
29節:口を土のちりにつけよ。もしかすると希望があるかもしれない。
アクロスティックワード:yitein, natan 「彼に置かせなさい、与えなさい」
※沈黙を守るために、「口に土の塵をつけよ」といっているのだろう。
※そのような態度をとることで、大きな希望が得られる。(完全な服従の態度)
30節:自分を打つ者には頬を向け、十分に恥辱を受けよ。
アクロスティックワード:yeitein,natan 「彼に置かせる、与える」
※無条件降伏を意味する。恥じを呑み込むような態度をとることを勧める。
כ「kaph」
31節:主は、いつまでも見放してはおられない。
アクロスティックワード: ki 「なぜなら」
※神は裁かれるが、決して民を見捨てない。アブラハム契約の存在。愛の契約。
32節:主は、たとえ悲しみを与えたとしても、その豊かな恵みによって、人をあわれまれる。
アクロスティックワード: ki 「なぜなら」
※神は悲しみをもたらすが、豊かな慈しみで憐れみを示される。
※憐みの目的は、契約の成就である。
33節:主が人の子らを、意味もなく、苦しめ悩ませることはない。
アクロスティックワード: ki 「なぜなら」
※神はその聖さの故に罰するが、その目的は民の悔い改めへの導きである。
『信仰は従順に向かう』
・かつてイスラエルの民は、出エジプトの際、神の御業を見てその存在と力を知り、「神を信じます」といったが、果たしてこれは真の信仰であったのか?多くの者は感情の高揚ではなかったか?
・感情は否定しないが、信仰は感情ではないことを覚えよう。かつて神はアブラハムの信仰を義と認めたが、それは感情に左右されるものではなかった。神が認める信仰が、彼にはあった。
・感情よりも優先するのが信仰心である。例えば、それは良いことになると分かることは信仰するが、悪いことになるのではと思うことは、従わないとするのは、アブラハムの信仰には程遠い。
・感情に左右される前に、信仰によって神の声を聞いてそのことに従う姿勢を取りましょう。神はあなたに成長してほしいと願って、あなたに合わせて日々、導いておられます。ハレルヤ!
「すべてのことを、不平を言わずに、疑わずに行いなさい。それは、あなたがたが、非難されるところのない純真な者となり、また、曲がった邪悪な世代のただ中にあって傷のない神の子どもとなり、いのちのことばをしっかりと握り、彼らの間で世の光として輝くためです。・・」ピリピ 2章14~16節