エレミヤ書50章33節~46節

33節:万軍の主はこう言われる。「イスラエルの子らとユダの子らは、ともに虐げられている。彼らを捕らえて行った者はみな、彼らを固くつかんで解放することを拒んでいる。」
34節:彼らを贖う方は強い。その名は万軍の主。主は、必ずや彼らの訴えを取り上げて、その地を憩わせるが、バビロンの住民は震え上がらせる。

・イスラエルの過去の迫害について・・①エジプト、②アッシリア、③バビロンの例。
①エジプトには10の災い。②アッシリアにはネブカドネツァルの侵略③バビロンはキュロスの侵略。⇐すべてに神の介入があった
・3つの迫害から解放したように、神は反キリストの支配からも解放する。
※神はイスラエルの訴えを聞き、励まし、休息を与える。

35節:「剣がカルデア人に下り、──主のことば──バビロンの住民、その首長たち、知恵ある者たちに下る。
36節:剣が易者たちにも下り、彼らは愚かになる。剣がその勇士たちにも下り、彼らは気をくじかれる。
37節:剣が、その馬と車、そこに住む混血の傭兵にも下り、彼らは女たちのようになる。剣がその財宝にも下り、それらはかすめ取られる。

・剣(軍事攻撃)がバビロンの5つの階層の人々に振りかかる。
①一般カルデア人
②バビロンの住民
③王子たち、政府官僚
④偽預言者、祭司
⑤勇士、戦士、騎兵隊
・混血の傭兵→アラビア人の傭兵・・これらが女性のように弱々しくなる。
・この剣(攻撃)はバビロンの財宝にも振り下ろされ、国の所有物は全て失われる。
※患難期のバビロンはあらゆる部分が軍事力によって破壊される。

38節:日照りがその水の上に下り、それは涸れる。そこは刻んだ像の地で、偶像に狂っているからだ。

・「ユーフラテス川が枯れる」黙16:12→第6の御使いが鉢をユーフラテス川に注
※「七つの鉢の裁き」の一つ。神の怒りの鉢。
※「ユーフラテス川の枯渇」→二つの結果。・・ハルマゲドンの戦いの誘
①東方の王たちが反キリストの招集に応じて彼の元に来やすくなる。HMD第一段階。
②バビロンのユダヤ人たちが都市から逃げやすくなる。
※「剣」は(ヘ)herev、「干ばつ」は(ヘ)horev 、ということから、「ことば遊び」である。
:バビロンは偶像の地であり、神はその地を裁かれる。

※エレミヤは偶像礼拝を軽蔑的に表現している。
バビロンの軍隊が、ユーフラテス川の枯渇に乗じて、反キリストの招集に応じて移動する。その結果、バビロンの守備態勢は脆弱化し、民も脱出しやすくなることが考えられる。

39節:それゆえ、荒野の獣が山犬とともに住み、だちょうがそこに住む。もはや永久に、人は住まず、代々にわたって、住む者はいない。

・「荒野の獣・山犬」・・野生の猫、狼、ハイエナ、ジャッカルなどを指す。
・「だちょう」・・(ヘ)yaana (欲)+(ヘ)bat(娘)の組み合わせ。「Yaanaの娘」。→フクロウ、ダチョウ、奇妙な鳥+娘たち。→悪霊を指す
※イザヤ13:19~22で、同様のことが示されている。
※バビロンは破壊後、動物のような特徴を持つ悪霊たちがその地に住む。
※千年王国時代、バビロンは居住不可な荒地となる。

40節:神が、ソドムとゴモラと、近隣の町々を滅ぼしたように、──主のことば──そこには人が住まず、そこには人の子が宿らない。

・バビロンも、ソドム、ゴモラとその周辺地と同じように、滅ぼされる。
※エドムと同じ処分。エレ49:17~18
※悪霊たちがその地に追いやられることになる。

41節:見よ、一つの民が北から来る。大きな国と多くの王が、地の果てという果てから奮い立つ。

●エレ 6:22~24・・イスラエルが北の国(バビロン)から攻められる
●エレ50:41~43・・バビロンが北の諸国から攻められることになる。

イスラエルがされたように、今度はバビロンが北から攻められる。アブラハム契約。

42節:彼らは弓と投げ槍を固く握り、残忍で、あわれむことがない。その声は海のようにとどろく。娘バビロンよ。彼らは馬に乗り、一つとなって戦列を整え、おまえを攻める。

・「飛び道具」を多用し、残酷で容赦ない攻撃。
※一人も残さない徹底さ。(21節:聖絶)
・地上部隊は整列してバビロンを攻める。
・兵士は勇敢だが、バビロン側は娘のよう。「娘」とはバビロンの人々。

43節:バビロンの王は、彼らのうわさを聞いて気力を失い、苦しみが彼をとらえる。産婦のような激痛が。

反キリストはこの軍勢が自分に向かうことを恐れる
※その恐れは妊婦の苦しみに似るもの。
※エレ6:24と同じ表現。イスラエルへの表現が、反キリストに替わった。

44節:見よ。獅子がヨルダンの密林から常に潤う牧場に上って来るように、わたしは一瞬にして彼らをそこから追い出し、選ばれた人をそこに置く。だれがわたしのようであろうか。だれがわたしを呼びつけるだろうか。だれがわたしの前に立つことができる牧者であろうか。」

・バビロンに対する最初の攻撃は、人間の軍隊(獅子)による破壊。
※エレ4:7や25:38の獅子はバビロンだった。それが逆転。
・ある時点で、神は火と硫黄を都市に降らせ、バビロンを破壊する。
※神の攻撃を察知して、攻撃軍はバビロンから一気に退避する。

↑ハルマゲドンの第二段階のバビロン攻撃。
・「選ばれた人」・・エレ49:19。→「本来の土地の所有者(ユダヤの民)に戻す」の意。
・3つの反語は、神が絶対的主権者であることを示す。
※エドム同様、バビロンも絶えず燃え、煙が立ち登る場所となる。

45節:それゆえ、聞け。バビロンに対して立てられた主の計画を。カルデア人の国に対して練られた策を。必ず、彼らは、群れの中の小さいものまで引きずって行かれ、必ず、彼らの牧場は彼らのことで恐れ惑う。

・バビロンの滅亡は、神の預言的未来の成就の一部である。
・この裁きで、まずバビロン人が引きずり出され、その地は生産性のない土地となる。
※バビロンはエレミヤ49:20のエドムと同様になる。

46節:バビロンが捕らえられる音で地は震え、その叫びは国々の間にも聞こえる。

・バビロンの滅びの音が地を揺らし、世界は神の裁きの恐ろしさを悟る。
※バビロンの崩壊に嘆く3つのグループの人々がいる。→黙18:9~19
①世界の政治的支配者の嘆き・・黙18:9~10 ②商人たちの嘆き・・黙18:11~17a ③貨物の輸送業者・・黙18:17b~19
※バビロンの滅びを嘆く3つのグループに対して、そのことを喜ぶ3つのグループがある。→黙18:20~24
聖徒や使徒、預言者たちが天国で喜ぶ。なぜなら、バビロンの破壊は、メシアの地上再臨が近づいたことを示すから。

 

『忍耐の背後』
・悪をもって栄えたバビロン。政治的経済的中心地となって、富と政治で人々を惑わし、善行を装う裏側に利権を隠して、自分たちの欲望を満たしていたのではなかろうか。
・自分たちの欲望を実現して、ひと時の満足感を充足させるのがバビロンの歩み。神を知り、悪から離れる者は、忍耐を強いられることになるが、その背後には将来を喜ぶ思いが存在している。
・ 神は、異邦人の満ちる時まで、この悪の支配の覆いを取り除かないとされている。救われた者たちの願いを聴きながら、愛の神は、この覆いの除去を忍耐して待っておられるのだ。
・ その神の忍耐を我々もよく理解して、この地上で果たすべき課題を忍耐して確実に進めよう。私たちの忍耐の背後には、真の栄光の未来という神の約束があるから。
「主は、ある人たちが遅れていると思っているように、約束したことを遅らせているのではなく、あなたがたに対して忍耐しておられるのです。だれも滅びることがなく、すべての人が悔い改めに進むことをのぞんでおられるのです。」ペテロ第2 3章9節 

2026年07月31日