エレミヤ書50章1節~20節
50、51章に関する事前概略情報
・2章に渡るバビロンの預言は、この国が強大、且つ重要な存在であることを示す。
・預言者エレミヤは、自国の征服者として深い関心あり。→復讐的な口調
※50章、51章はこれまでの破壊者ではなく、被破壊者という視点で示される。
※エレミヤ書は、バビロンの力で始まり、その滅亡で終わる。(栄枯盛衰)
・過去のバビロンの預言(近未来)→ペルシア帝国支配により成就・・イザ21:1~10参照。
・未来のバビロンの預言(遠未来)→イザヤ13:1~14:23、黙示録18:1~24、エレミヤ50~51章。
※50、51章は未来のバビロン預言。征服される光景が過去と異なる。過去のバビロンは無血開城だった。
※反キリストはバビロン(現:イラク)を帝国の首都に。宗教、政治、経済的大バビロンになる。→その拠点が、神の手によって破壊される。→ハルマゲドンの戦いの第2段階。
「ハルマゲドンの戦いの8段階」
①反キリスト同盟軍の集結(於:ハルマゲドン)
②バビロンの滅亡
③エルサレムの陥落
④ボツラに集結する反キリストの軍隊
⑤イスラエルの国家再生‥(神の民としての回心)
⑥メシアの再臨‥於:ボツラ
⑦ボツラからヨシャパテの谷までの(神の一方的な)戦い
⑧オリーブ山での勝利の登頂
1節:主が預言者エレミヤを通して、バビロンについて、すなわちカルデア人の地について語られたことば。
2節:「国々の間に告げ、旗を掲げて知らせよ。隠さずに言え。『バビロンは攻め取られた。ベルは辱められ、メロダクは打ちのめされた。その像は辱められ、その偶像は打ちのめされた。』
・バビロンへの神の宣告
・5つの預言的未来が示される。
①バビロンが占領される。
②「ベル」・・「主」と「偶像」を意味する。大気の神、農業の神。無意味な存在となる。
③「メロダク」・・「マルドゥク神」。バビロンの最高神。宇宙創造の神。無意味な存在となる。
④「その像は辱められ」・・バビロンの神々は国を守れず。嘲笑と非難の的となる。
⑤「偶像(たち)は打ちのめされた」・・(ヘ)gillulim「糞の塊」の意味。言葉遊び。ellilimに音が似ている。エレミヤのバビロンを嫌う思いが込められている表現。
※国も偶像も全て滅ぼされるという預言。→終末期に成就
3節:まことに、北から一つの国がそこに攻め上り、その地を荒れ果てさせた。そこには住むものもない。人から家畜に至るまで逃げ去った。
・バビロンは北から攻撃されることが示されている。
※過去のバビロンへのペルシアの攻撃は北ではなく東から。これは歴史的事実。
※未来のバビロンは北からの攻撃を受ける。→F博士によれば、一国が指揮を執りバビロンを荒廃させるとしている。
キュロス王がバビロンを征服したとき、都市が荒廃することはなく、数世紀にわたって人が居住し、荒れ果てることはなかった。つまり、ここに預言されていることは起こっていない。➡遠未来預言ということになる。
4節:その日、その時──主のことば──イスラエルの民もユダの民も、ともにやって来る。彼らは泣きながら歩みつつ、その神、主を尋ね求める。
・「その日、その時」・・バビロン崩壊後の、DKNJの最終期間を指す。
※ハルマゲドンの戦いの第5段階を指す。
・「イスラエルとユダの民が」・・イスラエルの全部族の再生(回心)。全12部族を指す。
「ハルマゲドンの戦いの8段階」
①反キリスト同盟軍の集結(於:ハルマゲドン)
②バビロンの滅亡
③エルサレムの陥落
④ボツラに集結する反キリストの軍隊
⑤イスラエルの国家再生‥(神の民としての回心)
⑥メシアの再臨‥於:ボツラ
⑦ボツラからヨシャパテの谷までの(神の一方的な)戦い
⑧オリーブ山での勝利の登頂
5節:彼らはシオンを求め、その道に顔を向けて言う。『さあ、私たちは主に連なろう。忘れられることのない永遠の契約によって』と。
・イスラエルの全部族は神を求め、シオンに戻る方法を求める。→約束の地への帰還。
※「永遠の契約」→「新しい契約」により救われ、神に繋がる。(聖霊内住)
※神と和解し、ユダヤ人の救いが実現する。
6節:わたしの民は、迷った羊の群れであった。その羊飼いたちが彼らを迷わせ、山々へ連れ去った。彼らは山から丘へと行き巡り、休み場も忘れた。
(過去のイスラエルの状況説明)
・神は、イスラエルの迷いの原因は、上層指導部と指摘する。(リーダーコンプレックス)
・世界離散、目的のない放浪という結果(罰)をもたらした。「山や丘」を偶像とする見解。休み場→神の御もと。
7節:彼らを見つける者はみな彼らを食らい、彼らの敵は言った。『私たちには責めはない。彼らが、義の住まいである主、彼らの先祖の望みであった主に対して罪を犯したためだ』と。
(獲物となるイスラエルの説明)
・異邦の民はイスラエルを貪り食らう。→「イスラエルが自らの神に逆らったから」という。
※アブラハム契約・・呪う者は呪われる→このような異邦の民を神が赦すはずがない。
8節:バビロンの中から逃げ、カルデア人の地から出て行け。群れの先頭に立つやぎのようになれ。
・バビロンが滅びる前に、逃げよと呼び掛ける。(バビロンに住むユダヤ人へのことば)
※羊を囲うとき、去勢された数頭のオスの山羊を用いて誘いこむらしい。
※ここでは、ユダヤ人がバビロンから逃げ、それに従うならバビロン人であっても連れて逃げよ、という意味。外国人でも同様である。イザヤ48:20、黙18:4~5。
9節:見よ。わたしは、大国の集団を奮い立たせ、北の地からバビロンに攻め上らせる。彼らはこれに向かって陣備えをし、バビロンはそこから攻め取られる。彼らの矢は熟練した勇士の矢のようで、空しくは帰らない。
・「大国の集団を・・」・・バビロンの破壊が複数の国々によって行われる。
・3節とは異なり、荒廃させるのは複数の国による。確実な弓(飛び道具)の攻撃。
※彼らが、自分たちは無実だと言っても、真実の神は彼らを必ず滅ぼす。
10節:カルデアは略奪され、これを略奪する者はみな、満ち足りる。──主のことば。
・7節では、ユダヤ人が略奪されたが、この節ではバビロンが略奪されることになる。
・略奪者は、飽き足りるほどに略奪する。(経済的大バビロンの崩壊と考えられる)
※呪う者は呪われる・・の原則。(アブラハム契約)
11節:わたしのゆずりの地を略奪する者たちよ。おまえたちは楽しみ、喜び躍り、打穀する雌の子牛のようにはしゃぎ、荒馬のようにいななくが、
(神の地の略奪者バビロン)
・「わたしの地を略奪する者たちよ・・」・・約束の地を略奪した帝国。最後が大バビロン。
・彼らは略奪を楽しみ喜ぶということを指摘。
・「荒馬」・・「種馬」→エルサレムという宝を欲し、それを得て喜んでいる様子。
12節:おまえたちの母はひどく恥を見、おまえたちを産んだ者は屈辱を受ける。見よ。彼女は国々のうちの最後のものとなり、荒野となり、砂漠と荒れた地となる。
(イスラエル虐待の罰)
・バビロンを生んだ母は完全な恥をかく。
・これまでの帝国主義に加担してきた諸国の中で最も不名誉な結果を受けることになる。
・都市は荒野、砂漠となる。
13節:主の御怒りによって、そこに住む者はなく、ことごとく廃墟と化す。バビロンの近くを通り過ぎる者はみな呆気にとられ、そのすべての打ち傷を見て嘲笑する。
・荒野となる原因は、イスラエルへの虐待と共に、神の怒りが原因。
※この裁きにより、そこを通る者はその激しさに驚き、嘲笑する。
14節:すべて弓を引く者よ。バビロンの周りに陣備えをし、これを射よ。矢を惜しむな。彼女が主に対して罪を犯したからだ。
・バビロンを攻撃する諸国への3つの命令。
①バビロンの周囲を固め、弓(飛び道具)を用いて容赦なく攻撃せよ。
※「主に対しての罪」とは、偶像礼拝とユダヤ人の虐待。
15節:その周りで、ときの声をあげよ。彼女は降伏する。その柱は倒れ、その城壁は壊れる。これこそ主の復讐だ。彼女に復讐せよ。彼女がしたとおりに、これにせよ。
②「勝鬨(かちどき)」を上げるまで攻撃を徹底せよ。
※バビロンは降伏する。神の復讐、約束は必ず成就する。
※黙18:6・・2倍の報復。→大バビロンの崩壊。
16節:種を蒔く者や、刈り入れの時に鎌を取る者を、バビロンから断ち切れ。虐げる者の剣を避けて、人はそれぞれ自分の民のもとに帰り、自分の土地へ逃げて行く。」
③都市の食糧管理責任者を根絶せよ、との命令。(飢餓状態とする)
※ユダヤ人以外の外国人は、この国を捨てて自国へ帰る。
※ユダヤ人は既にバビロンを離れはじめており、それに続く外国人も出て行く。8節。
※生産性のない都市に住む理由がなくなる。
17節:イスラエルは雄獅子に散らされた羊。先にはアッシリアの王がこれを食らい、今度はついに、その骨をバビロンの王ネブカドネツァルが食らった。
(イスラエルの苦しみの歴史)
・「獅子」・・この場合、アッシリアとバビロンの両帝国を指す。両者ともイスラエルを捕囚。
18節:それゆえ、イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。「見よ。わたしはアッシリアの王を罰したように、バビロンの王とその地を罰する。
・アッシリアを神が裁かれたように、バビロンもイスラエルの虐待により罰せられる。
※BC612年~BC609年にアッシリアはバビロンに滅ぼされた。(ニネべの陥落)→それ以降、ニネべは都市とならない。・・バビロンもそのようになる。遠未来預言。
19節:わたしはイスラエルをその牧場に帰らせる。彼はカルメルとバシャンで草を食べ、エフライムの山とギルアデで満ち足りる。
(イスラエルの復興)
・イスラエルは約束の地に帰還。
①カルメル(ガリラヤ地方)、②バシャン(ゴラン高原)、③エフライム(西岸地区)、④ギルアデ(ヨルダン川東岸)。※アンモンは千年王国で独立国家。
20節:その日、その時──主のことば──イスラエルの咎を探しても、それはない。ユダの罪も見つからない。わたしが残す者を、わたしが赦すからだ。」
(イスラエルの再生)
・「その日、その時」・・DKNJのバビロン破壊の時期を指している。
・人々がイスラエルの罪を見出すことができない状態になる。イスラエルの回帰、再生。
※ハルマゲドンの戦いの第5段階・・イスラエルの完全な赦しと回復、再生の成就。→ハルマゲドンの戦いの第6段階から一気に第8段階へ!
『御霊内住→神の宮』
・バビロンとイスラエルの結果が、対比的に示されています。大バビロンは創造主のような思いで、何事も自分たちの手で世界支配しようとし、でも結局は、神の裁きの前に消えてしまいます。
・真の創造主に辿り着いたイスラエルは、自分たちの傲慢な態度に気付きます。神はそれを見て最終的に彼らと和解し、イスラエルは再生します。ポイントは、神への絶対的信頼です。
・ 旧約時代、イスラエルの民は基本的に神と共に生活しました。そんな状況でありながら、自分勝手な行動に走り、神に背を向けました。律法形式に目が向き、神を見失ってしまったからです。
・ 今の時代は、心の根底に神を置きなさい!と教え、そしてそこに聖霊が住むという恵みが施されているのです。この恵みが、異邦人の私たちにも等しく与えられています。恵みの時代に感謝!
「あなたがたは、自分が神の宮であり、神の御霊が自分のうちに住んでいることを知らないのですか。もし、だれかが神の宮を壊すなら、神がその人を滅ぼされます。神の宮は聖なるものだからです。あなたがたは、その宮です。」コリント第1 3章16~17節